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2025.01.17 05:00

小社会 阪神大震災30年

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 昨年3月に急逝した元防衛大学校長の五百旗頭真さんには、日本の政治外交史のほかに、もう一つの専門分野があった。学者生活の後半は防災や災害復興の識者として活躍した。

 神戸大の教授だった時に阪神大震災を体験。自宅が全壊し、ゼミの学生も失った。心境に大きな変化があったのは無理もない。体験を国内外に、後代の人々に「正確に伝える任務が被災地にはある」と、被災者らへの聞き取り調査に入った(著書「大災害の時代」)。

 注目したのが「共助」だった。震災では6千人超が亡くなったが、倒壊家屋から救出された人が3万5千人近くもいた。そのうち約8割が近隣住民らの手で助け出されていた。一方で、共助が進まなかった地区も少なからずあった。

 一言でいうなら、地域コミュニティーの差になるが、その差は一体どこで生まれるのだろうか。兵庫県西宮市の幹部は五百旗頭さんに問われ、こう答えている。「簡単です。その地区に祭りがあるかどうかです」

 南海トラフ地震がいつ起きてもおかしくない中、高知の地域力を改めて考えさせられる。地域の結束力は避難生活や復興をも左右する。しかしいま、人口減少で行事どころか、近所付き合いさえ難しい地域が増えつつある。

 難題が山ほどある巨大災害への備え。解決策は簡単ではないが、過去の被災地から学び、考える。その「任務」が私たちにはある。きょうは阪神大震災から30年。

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