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2024.12.10 08:30

日常生活での「感覚の困りごと」を研究 高知大学・高橋特任教授が解説書―ココハレ ピックアップ

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感覚の問題の研究に取り組む高橋秀俊さん(南国市岡豊町小蓮の高知大学医学部)

感覚の問題の研究に取り組む高橋秀俊さん(南国市岡豊町小蓮の高知大学医学部)

 子育て応援ウェブメディア「ココハレ」のお薦めコンテンツを紹介する「ココハレピックアップ」。今回は日常生活で起こる「感覚の問題」を研究している高知大学医学部特任教授、高橋秀俊さんを紹介します。発達障害の特性の一つが「感覚過敏」。中でも、自閉スペクトラム症の人の7~9割に聴覚過敏があると言われています。高橋さんは「感覚の問題は不安と密接に結び付いている」と語ります。

 ■  ■ 

 高橋さんは精神科医。大阪大学医学部付属病院、国立精神・神経医療研究センターなどを経て、2019年に高知大へ。寄付講座「児童青年期精神医学」の特任教授を務めています。

 発達障害や精神疾患のある人は、音を聞いた時や驚いた時の脳の反応が独特だと知られています。高橋さんは産業医も務めており、職場の騒音対策に興味を抱きました。

 職場では騒音レベルが85デシベル未満であることが求められます。85デシベルの目安は「走行中の電車内の音」で、「定型発達の人に聞かせると、脳が不快に反応する」と高橋さん。自閉スペクトラム症の子どもに聞かせると、60~65デシベルでも大きく不快に感じる反応が見られました。

 「65デシベルはスーパーの店内や小学校の授業などが当てはまります。定型発達の人には普通の音でも、自閉症当事者にとってはしんどい音。これはわがままではなく、配慮が必要だと考えました」

 高橋さんが感覚の問題を解説した「感覚の困りごとへの心のケア―センサリーフレンドリーをめざす支援の実際―」(岩崎学術出版社)が10月に刊行されました。基礎知識に加え、乳幼児や学校での事例を紹介。少しずつ刺激に慣れる「スモールステップでの支援」を提唱しています。

 著書で繰り返し訴えたのが「感覚の問題は不安と密接に結び付いている」。例えば、感覚過敏の人は不安やストレスを感じやすく、メンタルヘルス上の問題につながることがあるそう。「ささいなことで怒る人や傷つきやすい人の中には、実は感覚過敏があるのでは」。食べ物の好き嫌いなど、子どもの強いこだわりに困った時は、感覚の問題から糸口がつかめるかもしれません。

 高橋さんは、感覚の問題を抱える人に静かで落ち着いた環境を提供する「センサリーフレンドリー」の啓発にも力を入れています。21日には県立坂本龍馬記念館(高知市浦戸)で開催。館内の照明や音量が控えめに調整され、休憩場所が設けられます。(門田朋三)

 ◆高橋さんが執筆した「感覚の困りごとへの心のケア」をココハレで紹介しています。

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