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2024.12.01 05:00

【昇格挑む高知U】Jの扉をこじ開けよう

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 県内初のJリーグチームの誕生まであと一歩のところに来た。サッカーJFLの高知ユナイテッドSCが、Jリーグ3部(J3)への昇格を懸けて、きょうから入れ替え戦に臨む。選手、スタッフ、サポーターともに、集大成の戦いでJへの扉をこじ開けたい。
 対戦相手はJ3(20チーム)で今季19位に終わったYS横浜。きょうと7日にホーム&アウェー方式で試合し、上位が来季J3で戦う。
 JFL5年目となった今季の高知Uの歩みは充実していた。
 前半は首位を独走。後半は失速したものの、最終的に16勝7分け7敗で16チーム中2位となり、入れ替え戦の権利を確保した。優勝すればJ3に自動昇格できたが、上位候補に挙げる人が少なかった戦前の評価を考えれば十分胸を張れる成績だ。
 好成績の要因は、吉本岳史監督が率いて3年目になり、「堅守速攻」を持ち味とするチームの完成度が高まったことだという。実際、30試合の総得点数36はリーグ中位だが、総失点22は最少を誇る。
 昨季はJFL昇格後、初の1桁順位に。天皇杯でJ1勢を連破し、国体で県勢初の優勝も果たした。そのチームの主力の多くが残留。新戦力も加わった中、堅守速攻に磨きをかけ、セットプレーや遅攻など戦術の引き出しも増やした。
 20人台半ばの選手数はリーグ最少ながら、平均年齢も最も若く、「勢いに乗ったら止まらない」(関係者)チーム構成が前半の快進撃の一因にもなった。半面、主力のけがや首位のプレッシャーなどがあって苦戦が続いた後半は立て直しに時間がかかったが、終盤の5試合は負けがない。入れ替え戦には復調気配で臨めるとみてよい。
 高知Uの躍進は地元サッカー熱も掘り起こした。J入りが現実味を帯びてくると注目度が高まり、J入りの観客動員条件(ホーム戦で計3万人)もあってファン、サポーターが増加。9月1日の春野陸上競技場の試合は観客1万1085人を記録し、新しい歴史を刻んだ。
 Jリーグ発足から31年。Jのチームがない県は全国に6県あり、四国では高知だけだ。サッカーを楽しむ地域文化という点では後れを取らざるを得なかったが、今がその転換期だと言える。高知UがJ入りを果たせばより地域が盛り上がり、文化が根付くことが期待される。
 県内には以前、J入りを目指すチームが二つ併存していたが、Jへの可能性を広げるために2016年、2チームが統合して高知Uを立ち上げた経緯がある。その準備作業から数えれば足かけ10年。JFL下部の「地域リーグ」を突破し、運営体制も徐々に整え、J入りの公式ライセンスも得た末に巡ってきた悲願達成の好機だ。
 おそらく対戦相手とは力が拮抗(きっこう)している。短期決戦の入れ替え戦は普段と違う重圧もかかるだろうが、高知Uには、県内サポーターや関係者の思いを力に変え、ぜひ昇格をつかみ取ってほしい。

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