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2024.07.01 05:00

小社会 選択肢

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 米大統領選で候補者の討論が初めてテレビ中継されたのは、1960年にさかのぼる。若さを前面に出し、テレビ映りがよかった民主党のケネディ候補が接戦を制する原動力になった。

 ケネディ氏は当時43歳。スーツ姿の配色やカメラ目線にも気を配り、メークも入念に施した。対する共和党、ニクソン候補の身だしなみは灰色系統で化粧も急ごしらえ。驚くのは「疲れた表情」と印象を悪くしたニクソン氏だって、まだ47歳だったことか。

 先週末は、81歳と78歳の討論が話題になった。バイデン大統領は民主党内からも「大失態」と酷評された。表情が固まり、声もかすれる姿は何とも弱々しい。米有力紙は候補の交代を要求する社説を書いたが、どうなるか。

 対する共和党、トランプ前大統領はやはり虚実ない交ぜの主張だった。米紙によると、事実に基づかない発言は20回以上もあったという。「なぜ、この2人なのか」。選択肢を嘆いている米国の有権者も少なくないのでは。

 いや、よその国のことは言えまい。自民党は9月の総裁選に向け「岸田降ろし」の動きが出てきた。ただ、裏金事件に伴う改革に後ろ向きのまま表紙だけ変えても、不信は拭えるのかどうか。対する野党。ならば、どんな社会を目指すのか。いつもながら政策が伝わってこない。

 きょうから7月、1年の折り返し。残る半年は選択肢を見極める時間になるのかもしれない。米国も、日本も。

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