2024.07.01 05:00
小社会 選択肢

ケネディ氏は当時43歳。スーツ姿の配色やカメラ目線にも気を配り、メークも入念に施した。対する共和党、ニクソン候補の身だしなみは灰色系統で化粧も急ごしらえ。驚くのは「疲れた表情」と印象を悪くしたニクソン氏だって、まだ47歳だったことか。
先週末は、81歳と78歳の討論が話題になった。バイデン大統領は民主党内からも「大失態」と酷評された。表情が固まり、声もかすれる姿は何とも弱々しい。米有力紙は候補の交代を要求する社説を書いたが、どうなるか。
対する共和党、トランプ前大統領はやはり虚実ない交ぜの主張だった。米紙によると、事実に基づかない発言は20回以上もあったという。「なぜ、この2人なのか」。選択肢を嘆いている米国の有権者も少なくないのでは。
いや、よその国のことは言えまい。自民党は9月の総裁選に向け「岸田降ろし」の動きが出てきた。ただ、裏金事件に伴う改革に後ろ向きのまま表紙だけ変えても、不信は拭えるのかどうか。対する野党。ならば、どんな社会を目指すのか。いつもながら政策が伝わってこない。
きょうから7月、1年の折り返し。残る半年は選択肢を見極める時間になるのかもしれない。米国も、日本も。



















