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2023.08.30 08:35

おおらかで知的な強さ 團十郎「毛抜」語る 襲名披露巡業 高知市で11月

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「『毛抜』は少しだけハードルが高い演目」と話す市川團十郎(東京都内)

「『毛抜』は少しだけハードルが高い演目」と話す市川團十郎(東京都内)

 歌舞伎の十三代目市川團十郎白猿が、10~11月の襲名披露巡業に向けて、東京都内で記者会見を行った。高知市など20会場で披露する演目「毛抜(けぬき)」はミステリーなどの要素があり、團十郎は「主人公の奮闘を(現代的な)新しい視点で捉えることもできる」と見どころを語った。

 海老蔵として歌舞伎界のスターになり、昨年10月に大名跡を継いだ。東京・歌舞伎座をはじめ各地で襲名披露公演を行っている。今回の巡業は、市川團十郎家の屋号「成田屋」に縁の深い千葉県成田市を皮切りに、全国20カ所で公演する。

 華やかな祝いの舞踊「君が代松竹梅」で幕を開け、團十郎が襲名披露の口上を述べる。「毛抜」では、主人公・粂寺弾正を團十郎が演じ、人間国宝の中村梅玉や、片岡市蔵らが周りを固める。演目を選ぶ段階では、團十郎家のお家芸である歌舞伎十八番の中から、「毛抜」と「鳴神(なるかみ)」が候補に挙がっていた。襲名披露の舞台で「一人を中心にやる時の面白さ」などから選んだという。

 毛抜は、勇ましい演技で魅せる「荒事(あらごと)」だが、粂寺弾正は男女問わない好色ぶりをのぞかせたり、謎解きに才覚を発揮したりする、一筋縄ではいかない人物だ。

 團十郎は「愛嬌(あいきょう)とおおらかさ、ひけらかさない知的な強さ、『剛の者』、そういったエッセンスがすべてないとできない。歌舞伎十八番の中で少しだけハードルが高い演目。おおらかに明るくて、真面目に考えるけどそれを見せちゃいけない」と演じる難しさ、作品の奥深さを語った。

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