2023.05.21 08:40
牧野富太郎博士と民権運動の関わり紹介 高知市立自由民権記念館で企画展
牧野富太郎博士と自由民権運動の関わりを紹介する企画展(高知市の市立自由民権記念館)
博士の故郷佐川町は江戸時代から学問が盛んな土地柄で、明治期には自由民権運動も活発に行われた。博士は東京に拠点を移す前の17~22歳ごろに運動に関わり、当時の新聞に演説を3回行ったと記事が残っている。
展示では21歳の博士と、地元の盟友だった民権活動家の山崎卯子(うし)、青山文庫を開設した川田豊太郎の3人の写真や彼らと交わした手紙など31点を紹介。また、採集した植物を博士が保存した当時の新聞紙の中から、初めて見つかった明治期の「土陽新聞」や昭和9(1934)年の「高知タイムス」も並ぶ。
筒井秀一館長は「周囲の運動を幼少期から見聞きして自然に関わり、四民平等などの考えが『雑草という草はない』につながったのではないか。人格形成に影響を与えた青年時代の足跡を見てほしい」と話している。(富尾和方)
5月27日に記念講演会
筒井館長が「民権・佐川・牧野」と題して5月27日、県立牧野植物園の村上有美・植物研究課文庫班長が「植物学90年~牧野博士の素顔」と題して11月25日に記念講演会を開く。いずれも午後2時~3時半。また学芸員が解説するギャラリートークを5月27日、9月3日、11月25日の午後4時から行う。