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2026.05.05 05:00

【こどもの日】SNSとの距離考えよう

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 スマートフォン利用の低年齢化に伴い、子どもの交流サイト(SNS)依存が深刻化している。きょうは「こどもの日」。あらためて適切な付き合い方を考えたい。
 SNS利用を巡り、依存傾向があって「病的使用」を疑われる人が10代で7・0%を占めたことが、国立病院機構久里浜医療センター(神奈川県)の全国調査で分かった。
 調査は昨年1~2月に実施。海外で開発された手法を用い、過去1年間に「使う時間を減らそうとしてもうまくいかないことがあったか」「費やした時間について両親や友人にいつもうそをついていたか」など九つの質問への回答から判断した。
 注目したいのは10代の割合の高さだ。20代は4・7%、30代以降は0~1%台。他の世代と比べて依存傾向が高いと言える。
 SNSは子どもたちの生活にも深く根付いている。家族や友人とのやりとりや情報収集・発信などで欠かせない存在だ。
 しかし依存度が高まれば、妄想、幻覚などの症状や抑うつのリスクが高まるとの研究結果が明らかになっている。いじめや犯罪にも巻き込まれやすい。近年は生成人工知能(AI)の登場もあり、加工されたわいせつ画像の被害といった新たなリスクも浮上する。成長過程にある子どもをSNSの弊害から守るのは社会全体の責任だ。
 政府もようやく対策に乗り出す。年齢確認の厳格化を事業者に求める方針を固めた。義務化も視野に入れ、青少年インターネット環境整備法を2027年度に改正することを検討する。現行法が制定された08年当時と、SNSが普及した現在では状況は大きく異なる。時代に合わせて更新するのは当然だ。
 政府案は、利用者の自己申告のみで把握していた年齢確認の厳格化をSNS事業者に要請する。一方、年齢による一律の利用制限は見送る方向という。各SNSでサービス内容が異なるためとされる。事業者がサービスごとのリスクや青少年保護の取り組みを自社で評価し、公表することも求める。ただ、どこまで規制を厳格化できるか、身内に甘くなるのではないかなど、実効性を担保する仕組みの構築には課題もある。
 未成年のSNSの利用規制を巡っては海外が先行している。オーストラリアでは16歳未満の利用を禁止する法律が昨年12月に施行された。インドネシアも今年3月に同様の規制を導入。フランスやマレーシアでも制限を設ける動きがある。
 米国では3月、インスタグラムやユーチューブの運営会社に対する損害賠償請求を認める評決が下った。
 表現の自由や知る権利との兼ね合いは難しいが、SNSは中毒性が高まりやすい設計も問題視されている。事業者側も社会的責任を自覚し、サービスの抜本的見直しなど対策を講じてほしい。
 もちろん利用者側の取り組みも欠かせない。利用するサービスや使い方のルールについて家庭で話し合いたい。

高知のニュース 社説

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