音土景~音感じる土佐の風景
毎月第3土曜日に連載する写真企画「音土景(おんどけい)」。耳で、心で感じる郷土の音を写真で伝えます。
22記事
音土景~音感じる土佐の風景
毎月第3土曜日に連載する写真企画「音土景(おんどけい)」。耳で、心で感じる郷土の音を写真で伝えます。
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屋台にともる夜の活気―[音土景] 音感じる土佐の風景(24=終)
午後8時。高知市の中心市街地、グリーンロードで二つの屋台に灯がともった。その一つが「松(まっ)ちゃん」。寒風の中、肩をすくめた酔客がぞろぞろ吸い込まれていく。 屋台のあるじは宮元辰治さん(69)=同...
山里に響く 神楽の太鼓―[音土景] 音感じる土佐の風景(23)
大太鼓が奏でる“旋律”に、小太鼓と手拍子(シンバルのような楽器)の軽快な響きが重なる。鈴や扇子を持った舞太夫(まいだゆう)が優雅に、激しく、ユーモラスに、数時間にわたり舞う。約500年前に始まったと...
人馬 呼吸を合わせ―[音土景] 音感じる土佐の風景(22)
天高くたなびく雲がゆっくり流れている。高知市長浜宮田の高知競馬場。投票完了を知らせる「発走オーライ」のアナウンスが流れると、筋骨隆々の競走馬がスターティングゲートに入っていく。場内すべての視線がゲー...
夫婦で作る備長炭―[音土景] 音感じる土佐の風景(21)
高知県室戸市の中心部から車で30分ほど。夕暮れ時の未舗装路を進んだ山中に、さびたトタン壁の小屋があった。周囲に人家はなく、携帯電話の電波も届かない。備長炭作りを始めて2年目、高崎さん夫妻の炭焼き小屋...
よさこいに揺れた街、心―[音土景] 音感じる土佐の風景(20)
真夏の太陽が照り付ける高知市の追手筋に、鳴子を手にした人々が踊り込んできた。地方車のスピーカーが太鼓やかねの音を増幅し、足元の道路まで震わせているかのよう。色とりどりの衣装をまとった踊り子たちが、ざ...
白波砕け 渓谷に歓声―[音土景] 音感じる土佐の風景(19)
ぶつかり合った波が砕け、しぶきが飛ぶ。白く泡立つ流れにゴムボートが激しくもまれ、乗客の歓声が渓谷にこだまする。 日本三大暴れ川の一つ、吉野川。上流域は国内屈指のラフティングの名所で、特に夏場には長岡...
海風受けて草を食む―[音土景] 音感じる土佐の風景(18)
ぎらぎらの日差しを浴び、芝の緑がまぶしい。南国市白木谷の斉藤牧場。「牛がのんびりとどまっているところは快適な場所だよ」。牧場主の斉藤佳洋さん(60)のそんな言葉で、山の急斜面を登って来た。小高い丘の...
炎が生む高知の味覚―[音土景] 音感じる土佐の風景(17)
噴き上がった炎が、カツオの切り身をのみ込む。脂のはじける音、てらてらと光る赤身、焼けた稲わらの香ばしい香りが食欲をそそる。 高知市上町4丁目の老舗鮮魚店、上町池沢本店。午前8時過ぎ、職人がカツオのわ...
春山の恵み 山菜摘み―[音土景] 音感じる土佐の風景(16)
穏やかな風が吹く。鳥のさえずり、川のせせらぎが届く。高知県長岡郡大豊町立川下名。畑の脇で弾んだ声が響く。 「石のそばに出ちゅう」「かわいいねえ。こっちはもう採ろうかねえ」 つばの広い帽子に腕抜き姿で...
一絃琴、時代超え染みる音色―[音土景] 音感じる土佐の風景(15)
高知市の城西公園の北側。江ノ口川沿いにある寺田寅彦記念館(小津町)から、春の日差しのような優しい旋律が流れてくる。 中をのぞくと、土佐の伝統楽器、一絃琴(いちげんきん)を弾く人々。「かわいらしさの中...
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