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2024.04.24 05:00

小社会 祝・五輪決定

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 漫画「ドラゴンボール」はなぜ世界で大ヒットしたのか。作者の鳥山明さんが先月亡くなった時、改めて考察が飛び交った。まずは画力、そして独創的なバトル…。さまざまある理由の一つに主人公・孫悟空の進化も挙がる。

 壁にぶつかるごとにレベルアップを繰り返す。原動力は、敵が強いほど心が躍るメンタルの強さで、「オラ、ワクワクすっぞ」は作品を代表するせりふの一つだ。無邪気な悟空が格上相手を倒す展開には痛快さがある。

 その悟空と、男子レスリングでパリ五輪出場を決めた清岡幸大郎選手(高知南高出)が重なった。指導者いわく「相手が強いほど生き生きしてくる」「向上心の塊」とか。漫画ほど劇的でないにしても、勝負に高揚できる力の効果は裏付けられていて、楽しさで分泌される「幸せホルモン」が意欲や向上心、技術の定着につながるとされる。

 清岡選手は必ずしも、代表候補の最有力ではなかった。敗北と悔しさを味わいながら選考レースを勝ち抜いた成長は、まさに「ワクワクすっぞ」のメンタルのたまものだろう。

 おかげで、五輪に向けた楽しみが増えた。女子の桜井つぐみ選手に続いて県勢の出場は2人目。しかも2人とも頂点を狙える。

 漫画では悟空がピンチになった時、周りの人や自然のパワーを集めてつくる「元気玉」が逆転の必殺技になった。県民がパリに向けて応援する気持ちが両選手の元気玉になればうれしい。

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