2024.04.20 08:33
緑きらめく一番茶 高知県津野町で収穫始まる
晴れ間にきらきら輝く津野町の一番茶(津野町船戸)
津野町では新荘川や四万十川上流部へと下る谷で、21戸が栽培。今年は3月下旬以降の遅い霜がなく、上質な茶葉が育った。
計90アールを育てる野本拓路さん(76)は「大事な一番茶。早くたくさん刈りたいけんど」。ただ、刈り取った茶葉に水滴が付いていると傷みやすくなる。雨粒が消えるのを待って、昼から一気に刈っていった。
町内の生産者の平均年齢は75歳を超えたという。野本さんもずっと妻、礼子さん(64)と一緒に摘んできたが、長年斜面で踏ん張ってきた膝が痛む。今年は手伝いの友人に、代わりに摘採機を持ってもらった。
長男と同い年の茶木ももう40歳。「人間はがたがきますわ」と笑い、元気に芽吹いた木を「えらいねえ」とねぎらっていた。
お茶の収穫は6月中旬まで続く。(蒲原明佳)
5/3~5に新茶まつり
来月3~5日は、津野町船戸の道の駅布施ケ坂で「新茶まつり」が行われる。新茶の試飲・販売のほか、お茶を使ったスイーツも楽しめる。
また、同月12日は布施ケ坂周辺で「茶畑ウオーキング」が開かれる。茶畑一帯を約8キロ歩き、茶摘みや新茶の釜いりを体験できる。弁当付きで参加費2500円。定員50人。申し込みは9日までに船戸活性化委員会(0889・43・9771)へ。