2022.12.24 08:25
クリスマス? 勉強っす―歳晩って、すごく密なので(5)
目前に迫った大学受験に向け、勉強に励む高校生ら(高知市追手筋2丁目のオーテピア高知図書館=山下正晃撮影)
高知市の中心市街地はクリスマス一色。ポップな音楽が響き、イルミネーションがきらめく。一方、オーテピア高知図書館内の学習室は、シーンと静まり、参考書に引かれた蛍光ペンだけが鮮やか。大学受験を目前に控えた高校生や浪人生がカリカリと文字を書き、頭をかき、追い込みに励んでいる。
学習室は机がずらり。居並ぶ受験生は「ライバルというか、頑張る仲間がおって集中できる」。
表紙に早稲田大学と記された通称「赤本」を机に置くのは、浪人生の伊藤優希さん(18)。土佐女子高3年の時にオープンキャンパスに行き、「ここしかない」と憧れた。
ただ壁は高かった。予備校には行かず「宅浪(自宅浪人)でもないんで、オーテピア浪です」。開館から閉館まで学習室にこもり、夢のキャンパスライフを目指す。
佐川町から追手前高に通う川渕一樹さん(18)は難関国立大志望。6月にテニス部を引退し一気に受験モードに。「クリスマス? 模試です。帰って、ひたすら勉強っす」。大学生になったらバイクを買うのが目標。「来年のクリスマスは、彼女を後ろに乗せて走ってますよ!」 (加治屋隆文)