2022.02.19 15:45
パンツスタイルは少数派 女子フィギュア、解禁後も
フィギュア女子ショートプログラム、パンツスタイルの衣装で演技に臨んだスウェーデンのヨセフィン・タリエゴルト=15日、北京(ロイター=共同)
【北京共同】北京冬季五輪のフィギュアスケート女子ショートプログラム(SP)で、スウェーデンのヨセフィン・タリエゴルトは唯一、パンツスタイルの衣装で演技に臨んだ。パンツスタイルが解禁されて18年がたつが、スカートタイプを選ぶ選手が圧倒的に多い。専門家は「ルールが緩和されても女性らしさを重視する競技文化は変わっていない」と指摘する。
「オードリー・ヘプバーンさんを思わせるクラシックな美しさ」。黒いシックなパンツスタイルで登場したタリエゴルトを米メディアは絶賛した。音楽に合わせたといい「この衣装は私に自信を持たせてくれる」と説明。SPの結果は26位で、フリーには進めなかったが「かっこいいでしょう」と満足げに語った。
アイスダンスでは、女子の数人がパンツスタイルで登場した。しかし採点競技だけに不安もあったようで、カナダのパイパー・ギレスは「いつもスカートをはけと言われてきた。そこから抜け出せたのはうれしい」と吐露。ロシア・オリンピック委員会(ROC)の男子選手ニキータ・カツァラポフは「いつもとは違う印象を与えるが、パンツスタイルも魅力的で美しい」と主張した。
ただフィギュアの花形である女子シングルではこうした変化はわずか。米メディアによると、ジェンダー問題に詳しい識者は「審査員は今でも女性らしさを好む傾向がある。スポーツは性差が歓迎される最後の場だ」と批判的に分析している。