2022.01.10 08:45
新成人「挑」「食」「怠」「夢」…「マスク漢字」で思い伝える 高知市
「挑」と記したのは、真っ赤な古着のスーツでビシッと決めた山脇昌奈美(まなみ)さん。一点物を扱う古着屋の店員で「誰からも憧れられるおしゃれ番長になりたい。攻めのファッションに挑戦し続ける」と宣言し、「打倒、菅田将暉」と意気込んだ。
神戸女子大学2年の安井心海(みなみ)さんは「食」。管理栄養士を目指して勉強中で、「和洋中何でもござれ。食べたことないけど皿鉢料理にも挑戦したい」。友人の専門学校2年、片岡由依さんは「進」。春から美容師として大阪で働き始めるそうで、2人は「目いっぱいスキルを身に付けて、いずれ高知で就職します!」と口をそろえた。
見つめ合いながら「恋」と書いたのは、交際半年の石田航大さんと武市恋香さん。武市さんが「コロナが落ち着いたら、一緒に旅行に行きたいね」と言えば、石田さんは「ずっとそばにいたい」と、うふふふ。
「愛」と記した小山あゆみさん=埼玉県=は昨年8月に生まれた長男・充葵(みつき)ちゃんをしかと抱いて参加。出産後初の帰省だそうで「これからも子どもと夫を愛していきたい」。
赤いはかま姿の秋田新太さんは、市内の居酒屋で勤務。いつか自分の店を持ちたいという。今は「手早く料理を作る大変さ」にくたくたになることも多いが、「真面目」に頑張ると誓った。
青いはかま姿の朝尾壱樹さんは「夢」と記した。母子家庭で育ち、中学卒業後は住宅の塗装職人として働く。「お母さんに家を建てたい。自分が塗装したら安くなるしね」と照れ笑い。
愛媛大学2年の利岡応紀(まさき)さん。入学時からコロナ禍で「出ばなをくじかれた。オンライン授業ばかり」。いまだに友達はゼロという。それでもギターに作曲にと「趣味を満喫」しているそうで、「頑張りすぎんでもいいかな」と記したのは「怠」の字。一方、友人の会社員、平松雄大さんが記したのは「歩」。営業職だが、コロナ禍で落ちた社の売り上げに貢献できず、「自分がもどかしかった」。一歩ずつ成長していきたいと話した。
創価大学2年の青木瑠依さんは「思いやりのある大人になりたい」と「想」を選んだ。目指すは客室乗務員。背の高さ(168センチ)がコンプレックスだったが、中3時に乗った飛行機で乗務員に「仕事に生かせるよ、と言われて夢を持てた」と言う。終わりの見えぬ新型コロナ下でも「周りの人を明るく、前向きな気持ちにできるようホスピタリティー精神を磨きます」と笑顔で語った。
それでは新成人のみなさん。ウルトラ笑顔(ガオー)で、夢にトラ(寅)イを―。(福井里実、宮内萌子、山仲健一)