2021.12.24 08:38
こうち 年の瀬 点描(3)特別演出するケーキを
ケーキ作りが急ピッチで進む(高知市帯屋町1丁目のネグリタ=山下正晃撮影)
高知市内の洋菓子店「NEGRITA(ネグリタ)」では、クリスマス用にイチゴの生クリームケーキやチョコケーキなど7種を用意。予約は「対応できるぎりぎり」の500個ほど受けたという。
23日は朝からスポンジケーキを焼き、クリームを塗り、夕方からは従業員3人でデコレーション。机の上に20個ほどのホールケーキが並び、1人がクリームをしぼれば、1人が真っ赤なイチゴをのせ、もう1人は「メリークリスマス」の飾りを差し…。ケーキの列の上を何本もの手が素早く交差する。
時折、「ほら急いで! でも落ち着いて~」と声を上げるのが店長の松本光司さん(51)。「みんなの特別な日を演出するんだから、手は抜けないですよ。今日は夜明け前に帰れるといいけど、まあ無理かなあ。24日もこんな感じです」
パティシエ歴10年の山中優さん(29)も「もうヘトヘト。私の顔色、大丈夫ですか? 毎年のことだけど慣れないものですね」と苦笑い。夜にはアルバイトが2人来るそうで、6人態勢でケーキ作りに精を出す。
家族や恋人と、気の合う仲間と―。みんなを笑顔にするケーキが、こうしてどんどんできています。(福井里実)