2021.12.04 08:40
感情燃やして書いた!おとどちゃん初エッセー本「桂浜水族館ダイアリー」小説宝石の連載収載
「開館100周年に向けて映像化を目指す」と語るおとどちゃんと職員(高知市浦戸)
おとどちゃんは、2016年の同館の設立85周年に生まれたキャラ。広報担当としてツイッターでつぶやいており、フォロワー数は21万人。そのユニークな文章に目を付けた出版社「光文社」がエッセー執筆を依頼し、20年12月号から21年10月号まで文芸誌「小説宝石」で連載した。
本は、そのエッセー全8本をまとめて掲載。帯には南海キャンディーズの山里亮太さんが「こんなに素敵で素晴らしいドラマ、映画化しませんか」との言葉を寄せている。
エッセーは、新型コロナウイルス下で戦後初の長期休館を余儀なくされたり、コツメカワウソの赤ちゃんが亡くなったり。明るいだけではない水族館の姿が記録され、丸刈りの海獣班リーダー、ベテランのおんちゃん、ヒーローマニアの飼育員…らに焦点を当てた内容。ツイッターで受け付けた、悩み相談に答えたページも設けた。
おとどちゃんによると、エッセーの執筆は決まって深夜、お酒をあおりながら。「大切な仲間を思って涙で顔をぐしゃぐしゃにして、感情を燃やしながら」書いていたという。広報担当の森香央理さん(31)は、「ハマスイを愛してくれる人へ気持ちを返したいっていう、おとどの魂がこもってます」とPR。「読むと、きっと職員に会いたくなるはず。気軽に本を手に取ってみて」と呼び掛けている。
四六判で1540円(税込み)。4日午後1時から、金高堂書店本店(高知市帯屋町2丁目)で出版記念イベントを行う。(福井里実)