2022.08.02 08:40
旭食品がホテル日航高知旭ロイヤルのホテル事業譲渡 全株式、来春星野リゾートに
旭食品が星野リゾートにホテル事業を譲渡する「ホテル日航高知旭ロイヤル」(高知市九反田)
同ホテルは1997年、宴会場などを備えた都市型ホテル「旭ロイヤルホテル」として旭食品が開業した。客室数191室で、地上22階、地下1階の高さ96・6メートルは県内一の高層ホテル。2002年にはJALホテルズグループに入った。
旭食品は19年3月、「財務体質改善のため」として、ホテルの不動産を星野リゾートグループの不動産投資法人に22億円で売却。その上で、同グループから施設を賃借して運営してきた。しかし新型コロナウイルス禍で利用客が減少。徐々に宿泊は回復傾向にあったが、婚礼や宴会は厳しい状態が続いていたという。
旭食品はホテル事業を子会社化し、全株式を来年4月1日に星野リゾートに譲渡する。関係者によると、約70人いるとみられるホテル従業員の雇用は同リゾートが引き継ぐ。
旭食品は「昨今のホテル事業を取り巻く厳しい運営環境の下、日本屈指のブランドとノウハウを保有している星野リゾートに運営を託すことが最善の選択だと判断した」としている。
星野リゾートは、高級旅館やリゾートホテルなど国内外で59施設を運営。業績の悪化した地方の旅館や大型ホテルを買収して再生に取り組んでおり、4年前からは、街での飲食や観光を楽しむ都市型ホテルのブランド化も展開している。本県では09年11月~17年11月に、室戸市で「ウトコ オーベルジュ&スパ」(現在閉鎖中)を運営していた。(安岡仁司)