2017.11.12 11:13
糖尿病の現状について【こうち医療ウォッチ】青柳クリニック
青柳クリニック 糖尿病内科・内科 高田浩史院長
【経歴】平成14年 久留米大学医学部卒業 平成14年 高知医科大学第二内科(現 高知大学医学部内分泌代謝・腎臓内科) 平成15年 高知県立中央病院 平成25年 東京女子医科大学 糖尿病センター 平成26年 高知大学医学部内分泌代謝・腎臓内科
糖尿病治療の目標は、糖尿病のない方と同様の寿命を健康的な状態で確保することです。そのためには血糖コントロール以外にも、高血圧、高脂血症、肥満などの治療が大切になります。また糖尿病は多くの合併症を起こすことが知られていますが、糖尿病の患者さんで最も多い死因は悪性腫瘍です。日々の診療を継続することは大切ですが、それ以外にも必ず健康診断を受診することをお勧めします。
ー高知県の特徴
厚生労働省の報告では糖尿病が疑わしい方が1千万人を超え、糖尿病の患者さんは増加しています。その原因として食生活の変化や運動量の減少が考えられます。高知県の特徴としては、飲酒費用が日本で最も高い、弁当店やテークアウト店数が日本で最も多い、などがあり食生活に問題がありそうです。一方で運動量(歩行量)は男女とも日本で最も少なく、運動にも問題がありそうです。生活習慣病である糖尿病は食事や運動に問題がある場合には、薬を飲むだけ、インスリン注射を打つだけでは、なかなか病状が治らないため、高知県民は特に注意が必要であると考えます。糖尿病治療においては正しい情報を知ることが大切です。
11月19日に高知県世界糖尿病デー市民公開講座が、高新文化ホールで開催されます。「これからの糖尿病治療〜健やかな老後のための処方せん〜」のタイトルで講演をさせていただきます。ぜひ、皆さんにご参加いただければと思います。
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