2021.07.25 08:40
立体画の金魚すいすい 深堀隆介さん作品展、高知県立美術館で8/29まで
金魚すくいをイメージした「金魚園」
深堀さんは制作に行き詰まっていた約20年前、飼っていた1匹の金魚に魅了され、表現を模索。透明の樹脂に金魚を〝輪切り〟で描き、何層も重ねて立体化させる「2・5Dペインティング」を考案した。
今では海外でも受賞するなど評価が高い。会場には、升の中を泳ぐ代表作の「金魚酒」をはじめ、深堀さんの義母の嫁入り道具だったたんすや、捨てられていた空き缶など、実際に使われていた用具の中を泳ぐ作品が展示されている。
傘は雨、空き缶は飲料、たんすは水を吸って育った木を想像させる。金魚と組み合わせる用具に共通するのは「水の流れ」。特に、古くなり役目を終えた物を見ると、泳ぐ金魚が頭に浮かんでくるのだという。
本物そっくりの金魚が群れをなして泳ぐ作品「方舟」(写真はいずれも県立美術館=山下正晃撮影)
高知新聞社とRKC高知放送の主催で、午前9時~午後5時。入場料は一般千円、中高生600円、小学生400円、未就学児は無料(土日祝と8月13~16日は一般200円、中高生以下100円上乗せ)。(玉置萌恵)