2021.09.19 08:35
小さな秋、愛らしく 七立栗の収穫最盛期 高知県黒潮町
1本ずつ葉を整えてから出荷する七立栗の切り枝(黒潮町馬荷)
七立栗は全国でも馬荷にしか自生していない品種で、実が小さいまま成熟する「矮性(わいせい)」が特徴。サイズと生産量の少なさから加工食品には不向きだが、ゆでて食べるとしっかり甘い。
観賞用としての販売は七立栗の保存、継承に取り組む住民有志が、2008年から続けている。現在は11人でつくる七立栗生産組合が約80アールで栽培。毎年8月末から9月にかけて切り枝約1万本を収穫し、東京都や愛知県などに出荷している。
16日は組合員3人が作業所に集まり、収穫した枝の葉を整え、いがの配置や枝の長さによって選別。矢野史明組合長(59)は「夏の長雨の影響を心配したが、例年並みの出来。七立栗を住民で盛り上げ、地域を広く知ってもらいたい」と話していた。(河本真澄)