2021.08.22 08:44
物部川の堤防壊してバーベキュー台座に 国交省事務所が怒りの注意喚起「命脅かす」 高知県南国市
バーベキューの台座に使われた堤防のコンクリートブロック。周囲にはごみも散乱していた(写真はいずれも南国市物部、国土交通省高知河川国道事務所提供)
現場は土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線の物部川橋りょう下。16日午前10時ごろ、斜面に固定していた20センチ角のブロックが8個剥ぎ取られているのを巡視中の同事務所職員が見つけた。ブロックは河川敷でバーベキューの台座に使われたまま放置され、周りには紙皿や空き缶、炭などのごみも散乱していた。
同事務所河川管理課によると、13日の巡視時に異常はなく、河川監視カメラの映像では15日午後3時ごろ、現場周辺で複数の人影が確認されたという。
ブロックが剥ぎ取られた橋りょう下の斜面
毎日河川敷を散歩する近くの男性は「ごみが捨てられるのは見掛けるが、堤防を壊すなんて初めて。災害が起きたらどう責任を取るのか」と憤慨。投稿のリツイートは21日午後6時時点で4万件近くに上り、処罰を求める声もある。
同事務所は現場に啓発看板を設置し、近く補修する予定。器物損壊の可能性もあることから、20日に南国署に情報提供した。同署も今後、パトロールを強化するという。
同課は「ブロックは水害から住宅地を守る堤防の一部。覆土が飛んで護岸が傷む可能性もある。身勝手な行為は絶対にやめてもらいたい」と訴えている。(横田宰成)