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2021.08.20 08:34

「星を追った侍」片岡直次郎を紹介 高知県津野町で企画展

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片岡直次郎が活躍した当時の天体観測機器の模型などを展示した企画展(津野町の吉村虎太郎邸)

片岡直次郎が活躍した当時の天体観測機器の模型などを展示した企画展(津野町の吉村虎太郎邸)

 高岡郡津野町出身で江戸時代中期の天文学者、片岡直次郎(1747~81年)を紹介する企画展「星を観(み)る侍」が、同町芳生野甲の吉村虎太郎邸で開かれている。31日まで。

 現在の同町永野の郷士の家に生まれた直次郎は、天文学に強い関心を持ち、自宅近くで星の位置を読み取る渾天(こんてん)儀や太陽の影の長さを測る圭表儀などを独学で制作。天体観測を続けた。

 天体の変動から日食や月食を的中させ、幕府公式暦の誤りを指摘するなど、正確な観測や計算で各地の天文家から尊敬を集めたが、34歳で病没した。弟のひ孫は明治期に政財界で活躍した直輝、直温兄弟。

 展示では渾天儀や圭表儀の模型、町役場敷地内に残る観測点跡などを紹介。予想した月食を前に「いそいそして落ち着かない」などと高揚感を記した手紙なども並ぶ。

 企画した町郷土資料館の田中勝幸学芸員(44)は「著作が現存せず、ほとんど知られていない偉人の一人。満天の星の町に、昔から星を追っていた人がいたことを知ってほしい」と話している。

 午前9時~午後4時で入場無料。9月6日~10月31日は片岡兄弟生家(永野)で開く。(富尾和方)

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