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2021.06.30 08:45

もっちり軟らか食パン人気 佐川町の障害福祉事業所、移動販売も検討

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好評の食パンをPRする谷脇啓介さん=右=やスタッフ(佐川町加茂のこじゃんとはたら来家さかわ)


 高岡郡佐川町加茂の障害福祉サービス事業所「こじゃんとはたら来家(こや)さかわ」が、昨年から製造販売しているパンが人気だ。もっちり軟らかい食パンを中心に町内外にファンが増え、新型コロナウイルスの影響で減少した事業所の収益をカバー。さらなる販路拡大に向け、キッチントレーラーの導入が計画されている。

 「こじゃんと―」は、同町のNPO法人わくわくライフステージが2007年に設立。高岡郡日高村の日高特別支援学校卒業生の就労の受け皿となり、コロッケや唐揚げを製造販売したり、農家の除草作業を請け負ったりしている。

 パン製造は事業所の新築を機に昨年3月に開始した。長年パン店を経営していた高知市の谷脇啓介さん(62)が指導。水を使わず牛乳と生クリームのみで生地を練ったコクのある食パンを軸に、塩パンやクロワッサンも販売している。

 従来、コロッケなどは町内外のイベントで販売していたが、20年度はコロナの影響で出店機会が8割以上減。出張販売の収益は19年度の90万円が、20年度は17万円に激減した。

 その減収分を補ったのがパン。口コミで徐々に人気が広まり、中には四万十市からわざわざ買いに来る人も現れた。1日平均30斤ほどが売れ、20年度の売上高は約170万円、収益は90万円を超えた。事業所全体の収益も微増し、障害者の工賃を少し上げることができたという。

 厳しい状況下にうれしいヒット商品が生まれたが、白石圭一施設長(55)は満足せず「コロナが収まるのを待つようではだめ。さらに打って出たい」。今後は町内外でパンの移動販売を行う計画で、キッチントレーラーの購入に充てる200万円をクラウドファンディング(CF)で募っている。

 白石施設長は「知恵と工夫でコロナに打ち勝つためチャレンジする。よければ支援を」と呼び掛けている。資金提供はCFサイト「READYFOR」で7月23日まで。(楠瀬健太)

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