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【感染対策の方針】「瀬戸際」の自覚を持って

(2020.02.26 08:00)

 新型コロナウイルスによる肺炎が国内でさらに拡大する事態に備え、政府が総合的な対策の基本方針をまとめた。
 患者が増えた地域では一般の医療機関でも対応するとともに、重症化や死者の数を最小限に食い止める医療態勢を築く。
 政府の専門家会議は「この1~2週間が急速な拡大か終息かの瀬戸際」と指摘する。不用意に感染を広げないよう、私たちも自覚を持って冷静に行動したい。
 患者の受け入れは、特別な設備が整った感染症指定医療機関で行うのが原則だった。しかし現在、市中感染が疑われる事例が増えている。国内流行も懸念されることから、一般の医療機関でも感染が疑われる患者を受け入れることとした。
 その際、一般の患者との接触を避けるため通路や診察時間を分けるといった対策が要る。各医療機関には今のうちから準備が求められる。
 感染への不安からむやみに受診すると医療機関側が対応できなくなるばかりか、かえって感染リスクを高めかねない。そこで風邪や発熱などの症状が軽い時は、自宅での療養を心掛けてもらう。
 一方、重症患者を救うには優先して受け入れる医療機関をあらかじめ決めておくことも必要だ。重症者と軽症者の治療を仕分ける、病院間の役割分担も重要になってこよう。
 高知県ではまず、高知医療センターと幡多けんみん病院の計9床で受け入れる。ただし患者が増えた場合、病床数は決して十分とは言えないだろう。一般の医療機関の受け入れ態勢をどう整備し、役割分担をいかに明確化するか。県などの調整力や危機管理能力が問われる。
 感染拡大防止では、集団感染の連鎖を防ぐことが大切になってくる。基本方針は、大勢が対面で一定の時間以上会話する環境を避けるよう呼び掛ける。患者が増えた地域では広く外出の自粛も求める。
 既に企業の就職説明会などが中止され、大学生らに困惑が広がっている。外出の自粛はどの程度の患者数で求められるのか。自粛の対象はどうなるのか。社会全体が萎縮しないよう、政府にはさらにきめ細かな情報を提供してもらいたい。
 政府は発熱症状が出た人には、学校や会社を休むよう促している。社員の休暇取得や時差出勤、在宅で仕事をするテレワークの推進も要請している。
 少人数の職場では休みづらいケースもあるかもしれないが、感染症は自らはもとより同僚らの健康にも関わる。通常のインフルエンザでも数日間休むケースは普通になっていよう。企業も学校も集団感染を防ぐ大切な役割を担っている。知恵を絞って、休むための工夫を講じなければならない。
 感染者の早期発見には検査態勢の充実も欠かせない。感染拡大の瀬戸際を乗り切るには国や自治体、医療機関、国民一人一人ができることを一つずつ、着実に行うしかない。

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