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【巨大IT規制】新法案を初めの一歩に

(2020.02.25 08:00)

 政府が「プラットフォーマー」と呼ばれる巨大IT企業の規制を強化する新法案を閣議決定し、国会に提出した。
 プラットフォーマーは検索や通信販売、会員制交流サイト、スマートフォンのアプリストアなど、インターネットサービスの基盤(プラットフォーム)を提供する企業だ。
 代表格は「GAFA」と呼ばれる米国のグーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン・コムで、日本では楽天やヤフー、LINE(ライン)などが該当する。
 世界中の誰でもが使え、利用者が増えるほど大量のデータが集まる。独占や寡占が起きやすく、巨大化するほど市場への影響力が強くなるのが特徴だ。
 プラットフォーマーの巨大化で懸念されるのは、取引先に不利益になる契約変更を押し付ける可能性があることだ。さらに独占的に握った個人情報などのデータをどう扱っているのか見えにくい。
 新法案は、まずはネット通販やアプリストアを規制対象とし、出店者との取引条件の開示や運営状況を政府に定期的に報告するよう義務付けた。透明性を高めて、弱い立場に置かれる取引先の中小企業を不当な契約から守る狙いがある。
 問題は新法案の実効性だ。
 昨年、通販サイト「楽天市場」を運営する楽天が、一定額以上の購入者への送料を出店者負担で無料にする方針を決めた。出店者の一部が反発し、公正取引委員会が先日、独禁法違反の疑いで立ち入り検査に入った。
 2020年度中の施行を目指す新法案が成立すれば、こうした事態を未然に防げるのかどうかははっきりしない。楽天が出店者に契約条件の変更をしっかり説明していれば、止められない可能性もあるからだ。
 さらにプラットフォーマー側には、過剰な規制の強化は技術革新の妨げになるとの懸念が根強い。新法案の議論の過程では、一方的な規約変更などの具体的行為を、「禁止事項」として法律に明記することは見送られた。
 そもそも日進月歩のIT分野で、GAFAの売上高や研究開発費は桁違いだ。その中で、公正な競争に向けた規制を進めるには、新法制定を初めの一歩に、独禁法の適用拡大などを絡めた総合的な対策を臨機応変に進めていく必要がある。
 個人情報の保護にも目を光らせたい。高い市場シェアを背景に多くの個人データを保有する巨大IT企業であれば、利用者に黙って情報を取得したり、漏えい対策を怠ったりすることは許されない。
 今後は法案の対象範囲を広げる計画もあるという。既にインターネット広告市場の不透明さも議論されている。
 プラットフォーマーに対しては、世界的に規制強化の動きが広がっており、日本も歩調を合わせたい。技術の進歩と利便性だけでなく、利用者の安心を確保すべきだ。

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