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【県当初予算案】何をどう発展させるのか

(2020.02.16 08:00)

 昨年12月に就任した浜田省司知事が初めて取り組んだ2020年度県当初予算案が発表された。
 19年度に続いて防災・減災の政府の緊急対策事業などを全面的に活用し、総額は前年度比0・5%増の4632億円。積極型を維持した。
 県知事選で浜田知事は尾﨑前県政の政策を評価し、「継承と発展」を強調した。その言葉通り政策の大きな枠組みを継承した。
 具体的には、尾﨑県政が進めてきた、経済の活性化▽日本一の健康長寿県づくり▽教育の充実と子育て支援▽南海トラフ地震対策の抜本強化・加速化▽インフラの充実と有効活用―といった五つの基本政策などが引き継がれた。
 県政や県経済の安定からも、事業や施策の一定の継続は意味がある。前県政で成果が出た政策は続けるという浜田知事の考え方は、県民の理解も得やすいだろう。
 ただし、引かれたレールを走るだけでは独自の「発展」像は県民には見えにくい。
 県予算案の発表会見で浜田知事は、20年度を「仕込み」の時期と強調した。仕込んだ種をどう「発展」させるのか。県民に丁寧に説明する必要がある。
 「経済の活性化」の産業振興計画は、20年度に4期目を迎える。農業産出額や製造品出荷額、県外からの観光客や移住者など、4年後の成果目標を新たに掲げる。
 地産や外商の強化といった従来の取り組みに加え、日々変化する社会や経済状況にどう対応するのか。即応力がますます求められる。
 浜田カラーが出た事業として注目したいのが、デジタル技術を活用した産業振興策だ。県内外の企業や大学などがアイデアや技術を出し合う「場」を設ける。
 小学校の登下校管理などのシステムを過去に開発したが、外商に結びつくケースは少なかった。デジタル分野は専門知識がないと事業がどう進んでいるのか見えにくい。分かりやすい説明が欠かせない。
 不登校の児童生徒の出現率が全国平均に比べて本県は高い傾向にある。「教育の充実」の新規事業として、市町村の教育支援センターへの支援策も盛り込んだ。
 地域へのサポートは歓迎したいが、不登校数の減少だけで成果を即断するのは防ぎたい。対応できる専門職員らを増やすなどきめ細かい支援が必要だ。
 継続しなければならない事業もある。南海トラフ地震では国の緊急対策事業を活用し堤防や橋などの耐震化を引き続き進める。災害時に県外からの応援を受け入れる受援計画といったソフト面の対策も急がねばならない。
 少子高齢化が全国に先駆けて進み、県人口は昨年70万人を割った。「仕込み」の後に、どんな県勢浮揚策を浜田知事は描いているのか。県民にどんな希望や夢を示すのか。県議会2月定例会での活発な議論を望みたい。

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