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【楽天の送料無料】出店者との協議を続けよ

(2020.02.13 08:00)

 楽天が通販サイト「楽天市場」に新たな送料無料制度を導入する方針を示している問題で、公正取引委員会が独禁法違反(優越的地位の乱用)の疑いで楽天への立ち入り検査に乗り出した。
 送料を出店者側が負担することになるため、一部の出店者らが、送料無料の強制は独禁法違反に当たるとして公取委に調査を求めていた。
 強者が地位を乱用し、弱者に不利益を強いる取引があるのなら、健全な市場とは言い難い。是正に向け努力しなければならない。
 同時に通販市場が拡大する中、社会への影響が大きい問題でもある。通販ビジネスやその宿命である送料の在り方が問われている。
 公取委には慎重な判断が求められよう。楽天にも強行突破ではなく、出店者との十分な協議を求めたい。
 楽天が導入するのは、一つの店舗で3980円以上購入した人は送料が無料になるサービスだ。3月18日開始を予定している。
 背景にあるのが、ネット通販の世界的覇者アマゾンとの競争だ。楽天は劣勢に立たされており、三木谷浩史会長兼社長はその理由が送料にあるとし、無料化を「何がなんでも成功させたい」と訴えている。
 とはいえ、簡単な問題ではない。両社はビジネスモデルが大きく異なるからだ。
 楽天市場は、全国各地の事業者がサイトで出店販売する形態を取る。送料も出店者が設定し、商品代金と別に送料が必要な店もあれば、送料無料の店もある。
 対照的にアマゾンは大半の商品が直販だ。多くの場合、2千円以上の購入で送料無料になる。
 アマゾンに対抗したいとの楽天の思いは理解できる。送料は店側が負担する方法だけでなく、商品価格に上乗せして調整するなどの方法があるとも説明する。
 だが、直販主体のアマゾンはサイト内での価格競争がほぼないが、楽天市場は同一商品を複数の出店者が扱い、競争がある。そんな中で商品価格への送料上乗せは難しい。出店者の反発は無理もない。
 巨大IT企業の強力な市場支配力には世界的に厳しい目が向けられており、楽天も日本国内ではその一角と言ってよい。出店者に対し、圧倒的に強い立場にある。
 楽天もそれは自覚しているのだろう。昨年の段階で公取委に無料化について相談していたことが分かっている。公取委は独禁法違反の恐れがあると指摘していた。
 それでも撤回しないのは強い危機感の表れだとしても、出店者ばかりに負担を強いるのは理解されない。楽天本部による一部負担や出店料の引き下げなど出店者と論議する余地はまだあるのではないか。
 社会としても、健全な通販市場の在り方を論議していきたい。利用者にとって送料無料はありがたいが、通販には必ず輸送コストがかかる。楽天市場の問題で終わらせてはならない。

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