甘い香り広がる黒潮町の入野砂糖作り 三十数年ぶりに木桶も新調|高知新聞

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甘い香り広がる黒潮町の入野砂糖作り 三十数年ぶりに木桶も新調

(2019.11.19 08:35)

とろりと煮詰まった入野砂糖(写真はいずれも黒潮町地域特産品処理加工施設)
 口あたりが良く、まろやかな甘さが特徴とされる高知県幡多郡黒潮町の入野砂糖(黒砂糖)作りが18日始まった。今年は三十数年ぶりに釜用の木桶(おけ)を新調。黒潮町入野の黒潮町地域特産品処理加工施設では、地元農家らがサトウキビの搾り汁を煮詰める作業を繰り返し、甘い香りが広がった。

 黒潮町でのサトウキビ生産は19世紀に始まったとされるが、安価な輸入品に押され、戦後一時衰退した。伝統の味を後世に残そうと、三十数年前に地元有志が復活させ、現在は入野砂糖研究会所属の24戸が栽培している。

木桶を作る原田啓司さん
 新調した木桶は、煮詰める最終段階の3番釜のもの。金属製に比べ、あくをとったり搾り汁を冷ましたりすることに適しているという。入野砂糖研究会によると、県内に木桶職人がおらず、10月下旬に四国でも数少ない木桶職人、司製樽の原田啓司さん(35)=徳島県阿南市=に依頼。スギの木桶(直径1・1メートル、高さ40センチ)が出来上がった。

 この日は、午前0時ごろからサトウキビを機械で搾り、三つの釜に移し替えながら煮詰めていった。最も重要な3番釜の職人は黒竹の棒で汁を混ぜながら、煮詰まり具合をチェック。頃合いを見極めて、とろーりと黄金色に輝く砂糖をくみ上げた。

 サトウキビの収穫は昨年並みの50トンほどを見込んでいるという。砂糖作りは12月下旬まで続き、町内外のスーパーや道の駅などで順次販売される。

 入野砂糖研究会の酒井貢会長(70)は「今年は昼間の気温が高く、栽培に苦労したが、例年通り良質の砂糖ができている」と話していた。(西村大典)

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