カツオ「アニサキス」食中毒 全国で激減 今年は昨年の10分の1|高知新聞

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カツオ「アニサキス」食中毒 全国で激減 今年は昨年の10分の1

(2019.11.15 08:41)

色鮮やかな高知県産の生カツオ。アニサキスの食中毒は昨年に比べ大幅に減っている
 今年初めから10月23日までに報告された寄生虫「アニサキス」による食中毒のうち、カツオが原因とみられる事例は全国で計10件で、報告件数が急増した昨年同時期の約10分の1にとどまっていることが分かった。

 アニサキスは長さ2、3センチの糸状で生魚の内臓や筋肉に付く。人がのみ込むと激しい腹痛を引き起こすことがある。

 2018年は春を中心に全国で報告が相次いだ。10月までに99件に上り食品別の原因としてカツオが最多に。2017年以前は年間10件以下で推移していた。

 2017年春は芸能人がアニサキスによる食中毒体験を発信し、スーパーが生カツオの販売を控えるなどの事態があった。水揚げ地での取引価格が下がり、高知県のカツオ一本釣り漁業者などにも相当な影響を及ぼした。

 2019年は東京都での報告が最多で4件、宮崎県2件、宮城県、愛知県、大阪府、高知県が各1件。カツオを含めた全体では計142件でしめさばによる食中毒が多かった。

 カツオへのアニサキス寄生を調査している目黒寄生虫館(東京)によると、今年は1匹当たりの寄生数が大きく減少。厚生労働省の担当者は「昨年は特殊な状況だった。今年は特にカツオを避ける必要はなく、従来通り新鮮な魚を選び、目視や冷凍、加熱で食中毒を防いでほしい」としている。

昨年が特殊 寄生数は例年の4倍 専門家が調査報告
 2018年、カツオによるアニサキス食中毒が急増したことを受け、寄生虫の専門家が厚生労働省の助成を受けて増加要因を調査した。このほど公表された研究報告は、漁獲海域や餌の影響で1匹当たりの寄生数が例年の4倍以上に跳ね上がっており、「全国に流通したカツオの筋肉(身)に多くアニサキスが寄生していた」と結論付けた。

 研究費587万円で、目黒寄生虫館の小川和夫館長ら専門家3人が調査を担当。日本近海で2018年秋などに漁獲されたカツオ150匹(太平洋側120匹、日本海側10匹、南西諸島付近20匹)を調べ、漁業者らへの聞き取りも行った。

 身の背面からライトを当てるなどして検査したところ、9割以上のカツオの内臓で寄生を確認。身からアニサキスが見つかったカツオは22匹だった。

 アニサキスは魚の死後に内臓から身に移るとも言われてきたが、今回の調査によると、いずれもカツオが生きている間に身に侵入しており、死後の流通段階で内臓から身に移った例はなかった。

 例年との大きな違いは1匹当たりの寄生数だった。昨年5月のカツオでは平均10・9匹で、8~11月は6・2匹。東京都健康安全研究センターが2012~16年に調べた際の1・5匹から大幅に増えていた。

 漁業関係者への聞き取りでも異変が判明。2018年春は今まで例のなかった三宅島周辺が大漁場になり、例年以上に脂が乗ったカツオが全国に出回った。

 三宅島周辺は黒潮の大蛇行により海水温が高く保たれ、南下するはずの群れが長くとどまり、アニサキスの中間宿主であるオキアミなどを大量に捕食した可能性があるという。
 報告書は対応策も提示。調査したカツオでは腹側のみでアニサキスが見つかったとし、「(寄生が多い年には)背側を生食用とし、腹側は冷凍することで食中毒の多くが防止できる。消費者がカツオの生食を楽しむことに大きな問題はない」としている。(八田大輔)

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