助けて!わんにゃん 高知の動物愛護を追う(54)ふぞろいな県と高知市  |高知新聞

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助けて!わんにゃん 高知の動物愛護を追う(54)ふぞろいな県と高知市  

(2019.05.23 14:40)

ミルクボランティア。高知市内には愛護団体から預かり、譲渡が決まるまで育てる人もわずかながらいる
第5部 どうなる新センター(2)ミルボラ、地域猫
 高知県が始めたミルクボランティア制度を野良猫問題の“大票田”、高知市はなぜ導入しないのか。高知市保健所の生活食品課を訪ねた。その答えを書く前に、高知県の動物愛護行政の仕組みを紹介しておこう。
 
 その象徴的な存在は県中央小動物管理センター(高知市孕東町)だ。1981年までは県中央保健所・野犬抑留所と呼ばれ、年間1万匹前後もの犬猫を殺処分していた。1998年には高知市が中核市に移行し、保健所業務も県から独立。以来、県内の動物愛護管理行政は「高知市」と「高知市以外の市町村は県」が別々に行っている。ただし、収容、保護、殺処分については小動物管理センターを共同運営。2006年からは管理・運営を民間企業に委託している。
 
 さて、高知市がミルボラ制度をしない理由とは―。
 
 「うちも、のどから手が出るほどやりたいんです。だけど、周囲の状況を見るとちょっと早い。新センターができてからです」と担当者。まず、現在の施設は狭くて無理。2点目は費用。乳飲み猫は特殊な粉ミルクが必要で結構、高価。体調も急変するので、他県では医療費も一緒に補助する所もあるが、高知市では「財政的にまだ、市民や議会の理解が得られにくい」と言う。
 
 「それに、県への応募は1人だけでしょ。だから逆に聞きたいですよ。県はなぜ、需要が少ないのに補助をしてまでやってるんでしょうか」と。
 
 行政の施策でやるといろいろ制約が出る。一方、愛護活動家は束縛を嫌い、自分流でやりたい人が多い。「われわれは基礎自治体。現場に出るといろんな考え方の人がいて、板挟みだらけなんです。机上で考えるようには運ばないんですよ」とも言った。
 
 県と高知市の施策の食い違いは他にもあった。例えば野良猫増殖の予防策。「地域猫活動」という手段がある。地区内の野良猫の不妊去勢手術を進め、耳に「手術済み」の印である「V字カット」を入れ、元の場所に戻した後は地域できちんと面倒見ていこうという仕組みだ。行政が1地区に10万円程度支援する。横浜市で始まり、活動の中で地域の人間関係も築けるので、野良猫問題の最善策とも言われている。
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