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疲労と涙、我慢 高知自動車道「立川橋」崩落の大豊町で住民孤立

(2018.07.10 08:40)

高知自動車道下り線から見た立川橋崩落現場。西日本高速道路の車両を先頭に大豊町などの車両が走る (9日午後2時半ごろ、同町立川上名)
孤立集落 募る不安
 至る所で道が波打ち、土砂が路面を覆っていた。3集落45世帯62人が孤立している高知県長岡郡大豊町の立川地区。町の救援物資搬送に記者が同行した。孤立が続く山奥の集落には、沢水を飲みながら耐えしのぐたくましさと、今後の生活への不安が入り交じっていた。
 
仁尾ケ内集落につながる立川川沿いの町道は陥没し、通行できない状態(9日午後、大豊町立川上名=久保俊典撮影)
 立川地区は普段なら役場から車で約20分。7日未明の大雨で県道川之江大豊線や町道が土砂で埋もれたり、崩落したりして刈屋、中和(ちゅうわ)、仁尾ケ内(におがうち)の3集落は孤立状態になっている。
 
 9日午後2時ごろ、町職員や町内業者が西日本高速道路の先導で、高知自動車道の大豊インターチェンジを出発。上り線の橋梁(きょうりょう)「立川橋」が土砂崩れで押し流されたため、通行止めになっている下り線を逆走し、刈屋集落手前で県道に下って地区に入った。
 
 一行が中和集落にたどり着くと、集会所では地元住民が待ちわびた様子で町職員を迎え入れ、水や米、缶詰などの食料が入った段ボールを受け取った。
 
 地区では6日夜から7日未明にかけて停電し、断水していた。地元住民は沢水を煮沸して飲み水を確保してきたという。
 
 地元区長の宮川利重さん(77)は「家に食料はまだあるけんど、ない人もおる。(役場職員は)よう来てくれた」と喜んだ。「我慢できんでも、我慢しよらないかん」と宮川さん。耐え忍ぶような口ぶりだ。
 
 支援物資を受け取った小笠原和子さん(78)は「お水が一番ありがたい。きょう電気がようようついて、これでご飯も炊ける。けんど水道(復旧)の見通しは立たんね。早うお風呂につかりたい」と疲れた表情。
 
 中和集落の北側に位置する浦の谷集落に暮らす2世帯3人は、いずれも刈屋、中和集落に身を寄せている。椿垣内(つばきがいと)野雅(のあ)さん(44)は6日夜の停電で避難を考えたが、「やまない雨といつどこが崩れるか分からない不安」で長男(10)とともに家に残ることを選択した。翌朝、外へ出ると刈屋集落への道が崩落。8日になって近所の人が助けに来てくれたという。
 
 近くの村上美和子さん(65)は、土砂崩れで家を失った。被災時は別の借り家に避難していたため命は助かったが「全部流されてしまって何にもない。どうにか今の借り家で暮らしていかないと…」と涙を浮かべた。
 
 刈屋、中和集落からさらに奥の仁尾ケ内集落に続く町道はあちこちで断たれ、たどり着けなかった。土石流で道や電柱が消失している箇所もあるという。停電が続くこの集落に今も11人が残る。9日は嶺北消防本部の隊員らがヘリで救援物資を届けたほか、岩﨑憲郎町長と町職員の2人が山越えルートで集落入りした。災害調査に加え、道路復旧のめどが立たない状況を住民に説明した。(森本敦士、坂巻陽平)

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