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【国会の質問時間】野党に多く配分すべきだ

(2017.11.12 08:15)

 国会の質問時間を巡って与野党の対立が深まっている。
 慣例では「与党2、野党8」の時間配分だが、自民党は半々の「5対5」に改めるよう提案している。先月の段階では議員数に応じて与党7割を主張していた。
 野党側は慣例を守るよう求めている。当然だ。
 開会中の特別国会は、17日に安倍首相が所信表明演説を行い、本格的な審議に入る。衆院選を経て始動した第4次安倍内閣の方向性や森友、加計両学園問題の真相をただす重要な国会になる。
 このタイミングで質問時間の見直しを持ち出すのは、野党の追及を封じ込めるためと取られても仕方があるまい。
 安倍首相は、先の衆院選での大勝を受けて「謙虚で真摯(しんし)な政権運営」を誓ったはずだ。その舌の根も乾かないうちに、また数のおごりに走るのか。
 若手の自民党議員は国会での発言機会が少ないと訴えている。確かに現状の時間配分では、各議員が平等な発言機会を得ることは難しい。しかし、野党に多く配分されてきた慣例には理由がある。
 日本は議院内閣制であり、政府と与党が一体化している。与党は予算や法案を国会提出前に事前審査し、反映させている。
 国会での質疑は野党が中心にならなければ、議案を厳しく審査し、政府を監視する国会の機能が十分働かなくなる。少数意見の尊重は民主主義の基本でもある。
 そもそも「野党8割」は、旧民主党政権時代に野党だった自民党が求め、慣例化したものだ。その前の自公政権の麻生内閣ではおおむね「与党4、野党6」だった。立場が変わって数の論理で野党の時間を減らすのは、おごりそのものだ。
 自民党は、「少ない」という現状の時間配分を有効に使っているかどうかも自問する必要がある。
 例えば、昨年成立した統合型リゾート施設整備推進法(カジノ法)の衆院審議。委員会質疑で自民党議員が「時間が余った」として、般若心経を唱えたり、愛読する夏目漱石の作品を紹介したりした。しかも法案は、6時間にも満たない審議で委員会採決が強行された。
 安保法制や「共謀罪」法などの審議を見ても、安倍政権の姿勢はあまりに強硬だ。国民の理解が十分得られていないにもかかわらず、重要法案の審議を打ち切り、採決を強行してきた。
 先月の衆院選も、野党が求めてきた臨時国会の冒頭で解散して行われた。特別国会の会期は来月9日までの39日間だが、自民党は当初8日間を提案し、野党の反発を招いた。森友、加計問題から逃げている印象は拭えない。
 野党の質問時間を減らせば、多くの国民が望んでいる真相究明は実現しまい。野党に手厚く配分することはもちろん、審議時間そのものも十分に確保すべきだ。

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