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【獣医学部認可へ】 「加計ありき」の疑念増す

(2017.11.11 08:00)

 国民の不信は晴れていない。疑念はむしろ深まった。
 安倍首相の「腹心の友」が理事長を務める学校法人「加計学園」の獣医学部計画で、文部科学省の大学設置・学校法人審議会が新設の認可を答申した。文科相の決定を経て、来年4月に開学する。
 国家戦略特区への獣医学部新設方針を巡り、文科省内から「総理の意向」などと記載された文書の存在が判明し、首相の働き掛けや官僚の忖度(そんたく)が疑われた問題だ。
 「加計ありき」だと野党が追及を強めるさなか、安倍首相は国会を強引に閉じた上、衆院を解散し、質疑を封じた。「疑惑隠し」との批判の目が向けられる中で、新学部の認可が果たして国民に受け入れられるだろうか。
 政府は疑惑を解いた上で、設置審に審査を委ねるのがあるべき筋道だ。これでは開学時期に間に合わせるための「スケジュールありき」の意図を見て取らざるを得ない。
 設置審の「お墨付き」を盾に獣医学部新設を既成事実化し、国会での野党の追及を骨抜きにしようとしているのではないか。そんな政権側の魂胆さえ浮かぶ。
 これまでの国会審議は、記録文書の存在などを明かした前文科事務次官の告発と、官邸側の否定の応酬に終始した。事実関係は霧の中だ。特区への獣医学部新設の4条件と加計学園の計画の整合性のほか、そもそも獣医師は不足状態なのかという前提要件も問われた。
 答申の公表資料から、設置審も加計学園の申請内容を当初から疑問視していたことが明らかになった。獣医師養成の「必要性や具体的な需要が不明」と厳しく指摘したほか、「定員160人」という規模の過大さや教員の高齢層への偏りなどを問題視していたのだ。
 審査段階で是正意見や改善意見をいくつも示し、内容の抜本見直しを迫る「警告」も出した。定員は「140人」に削られた。計画作りの粗雑さをうかがわせ、学園側が「認可ありき」だったのではないかとの疑いを濃くする。
 設置審は8月に実施計画の内容がなお不十分として答申を保留し、学園が翌9月に申請し直すという性急な経過もたどった。答申には、定員管理や組織編成で適切な対応を求める留意事項が付された。無理を重ねての審査、答申ではなかったか。
 加計問題では公文書の管理が問われ、政府は見直しを決めた。新学部の認可前から、巨大な大学施設が建てられていく光景を奇異に感じる国民も多いだろう。許認可制度の在り方自体も国民目線で改めて議論すべきテーマなのかもしれない。
 政府が認可したからといって、決して幕引きではない。衆院選で与党が大勝したから、国民が容認したのでもない。設置審の答申にも不明瞭さが残る。野党は国会審議によって解明しなければならない。安倍首相も潔白を主張するならば、加計学園理事長の招致にも応じるべきだ。

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