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【2017衆院選 アベノミクス】見極める時が来ている

(2017.10.01 08:00)

 安倍首相は、衆院の解散を表明した9月25日の記者会見で冒頭から、こう胸を張った。
 「いま、日本経済は11年ぶりとなる6四半期連続のプラス成長、内需主導の力強い経済成長が実現している」―。違和感を覚えた有権者も多かったのではないか。
 2012年末に発足した第2次安倍内閣は経済政策「アベノミクス」を掲げ、経済成長優先の政権運営を続けてきた。
 柱として打ち出したのは、金融緩和、財政出動、成長戦略の「三本の矢」。15年には、強い経済、子育て支援、社会保障の「新三本の矢」も加えた。
 市場に出回る資金を増やす金融緩和が円安や株高を導き、大企業が潤ったのは確かだろう。正社員の有効求人倍率も調査開始以来、初めて1倍に達した。
 景気の拡大は、戦後2番目に長い「いざなぎ景気」の57カ月を超えた可能性も指摘されている。だが、生活実感はどうだろう。
 恩恵が行き届いているとはとても言い難い。賃金の上昇も、政府が介入した官製春闘によって大企業は一定伸びたが、全体的には鈍い。
 地域格差も残る。高知県の正社員有効求人倍率は高くなったとはいえ0・69倍にとどまっている。
 実質2%の経済成長目標がいまだ達成できていないのも、個人消費が力強さに欠けるためだ。専門家からはアベノミクスの限界や手法に疑問を呈する声が出ている。
 成長には金融政策に依存するのではなく、民間の地力の底上げが欠かせない。規制緩和や生産性の向上、人手不足対策などを図る成長戦略を「三本の矢」の一つに据えたのも、そのためだったはずだ。
 ところが、目玉政策が地方創生、女性が輝く社会、1億総活躍、働き方改革、人づくり革命などと次々に変わっている印象が強い。立ち上げた有識者会議なども、動きや成果は見えにくく、尻すぼみのような会議もある。
 最新の「人づくり革命」では、人生100年時代を見据えた経済・社会システムを構築するという。
 具体的な目標には、幼児教育の無償化や待機児童対策、大学の給付型奨学金の拡充、介護人材確保の強化などを挙げた。過去に打ち出していたものばかりだ。
 道半ばで看板を掛け替え、「やっている感」を演出する。そう批判されても仕方があるまい。 
 「最大のチャレンジ」と強調していた「働き方改革」も本気度が問われる。同一労働同一賃金の実現などを目指す法案は解散により、審議が見通せなくなった。
 政権が発足して5年近くになる。アベノミクスの看板に「偽り」はないのか。このまま経済を託していいのか。与野党は選挙戦で論戦を重ねるべきだ。有権者もしっかりと見極める時が来ている。

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