ひとつの大家族である「高知家」が、ますます元気な家族となるよう、
さまざまな発信をしてまいります。
気候風土が育んだ手料理 地域の食材を生かした素朴な味
もっちりと軟らかく、風味豊かなこんにゃく。
作りたてならではの美味
茶畑取れのコンニャク芋 今年で6年目となる、高知家未来プロジェクト「こうち体感ツアー」。子どもたちの心に、高知の豊かな原風景を残し、ふるさとの魅力を知ってもらおうという企画です。今年も年内に全5回、県内各地でさまざまなプログラムを行います。
 1回目の体験ツアーは、こんにゃく作りと田舎ちらし寿司作りの体験。新緑まぶしい5月中旬、仁淀川町下名野川にある山村自然楽校「しもなの郷」に、8組20人の親子が集まりました。
 しもなの郷は、2000(平成12)年3月に廃校となった下名野川小学校の校舎を活用した、観光型体験および宿泊ができる施設です。地域の方々で運営されており、今回は中西二三さんをはじめとする5人の皆さんに、下名野川の風土が生んだ「田舎の味」を教えていただきました。
 各自エプロンと三角巾を着け、A・B2班に分かれて、まずはこんにゃく作りから。お茶の栽培が盛んな仁淀川町の、茶の木の間に育つというコンニャク芋が原料です。3年かけて大きく育てたコンニャク芋をゆがいて、冷凍しておいたものを使います。お湯と一緒にミキサーにかけてどろりとした状態にし、手で混ぜていきます。参加者たちが交代で練り上げていくと、だんだんと粘り気が出て、「スライムみたいや」と子どもたち。お湯で溶かしておいた炭酸ナトリウムを加えると、こんにゃくの香りが広がって、もっちりとした状態にまとまってきました。昔はいろりやおくどに残った灰をコトコト炊いて、その上澄みである「あく」を使いましたが、ガスや電気の生活になって、炭酸ナトリウムが使われるようになったそうです。
 プルプルのこんにゃくを手に取って丸め、ぐつぐつ沸いたお湯の中へ。90分ほどゆで上げます。
山の恵みたっぷりのごちそう 「この間に田舎ちらし寿司を作ります」と中西さん。2升のコメを炊き、ユズの効いた五目寿司を作ります。具材はゴボウ、ニンジン、干しシイタケ、フキ、ショウガ、揚げ、ゴマ、インゲン豆。具材は季節によって変わり、その時季にあるもので作るのが田舎ちらし寿司の魅力です。
 早速包丁を握り、みんなで分担して食材を細かく切っていきます。「猫の手!」「ほら、しっかり押さえて」「よそ見せんがで」と、親子ともに真剣。切った具材を油で炒め、しょうゆや砂糖でやや濃いめに味付けし、その隣で合わせ酢も出来上がりました。
 炊き上がったご飯を飯台に移すと、ほかほかの湯気とふくよかな香り。具材と合わせ酢を入れて、「さあ、一気に混ぜて!」。爽やかな香りが広がり、「うまそう!」「おなかすいたねぇ」と、待ち切れない声が聞こえてきます。
 ちょうどこんにゃくがゆで上がり、「なんか色が違う!」と、A班製・B班製のこんにゃくの色の違いを指摘する子どもたち。講師の女性たちは「畑によって芋が違う」「炭酸ナトリウムの分量によっても違う」と言い、味や色を一律に仕上げるのは難しいようです。
 中西さんが1時間ほどかけていろりで焼いてくれたアメゴは、中津川上流で養殖されているもの。こんがりと焼けて、いい香り。「いただきます!」のあいさつの後は、大人も子どもも夢中で頰張りました。特製みそだれでいただくこんにゃく、爽やかな香りの田舎ちらし寿司も大好評で、「お代わり3杯目」という子も。「おいしい!」の声があちこちから聞こえてきました。
 子どもたちに感想を尋ねると、「こんにゃくを丸めるのが楽しかった!」という声が圧倒的に多く、「つるんとした感触が気持ちよかった」「またやりたい!」と元気に答えてくれました。