Let’s go o-henroad! 「お遍路ードプロジェクト」について

28日目「240度の大パノラマで、磯釣り師のパラダイスが見えた」(2014年9月26日)

歩数 28466歩
距離 20、4km

 「お遍路さんパッケージということで、3割引の料金にさせていただいています」
 前夜宿泊した大月町周防形の「ベルリーフ大月」のチェックアウトのとき、宿泊料が意外に安かったので「計算間違いでは?」とたずねたときにフロントマンから返ってきた言葉だ。オーシャンビューのメゾネットタイプのコテージ仕様、ツインルームのシングルユースの部屋代が4550円(消費税込)というのは、シーズンオフとはいえ、大変にリーズナブルである。大浴場も小綺麗なレストランもウッドデッキからの海の眺望も合格だった。
 足摺38番金剛福寺から宿毛39番延光寺に向かうお遍路さんのメインルートからは外れているが、我々のように番外霊場の月山神社に寄り道するルートをとるお遍路さんならば、宿泊所として「検討する価値あり」のロケーションと値段と居心地の良さである。
 「歩き遍路さんだけでなく、車遍路の方でもお遍路パックにできます、と、どんどん宣伝してくださいね」とフロントマンの有田さんに頼まれたので、ホテルベルリーフ大月の「遍路さんえこひいきパック」(またまた黒ちゃんの勝手な命名ですが)、大いに応援させていただきます。

 さて。本日の目的地は柏島である。道を間違えたうっかりさん以外は、お遍路さんはまず立ち寄らない場所であろう。昨日まで我々を導いてくれた「お遍路さんこっち→」の道標もいつしか見かけなくなった。そんな行き止まりリゾート、柏島を9月のお遍路ードの終着点に決めたのは、黒ちゃんのこのブログ「釣りときどきお遍路」の看板に偽りがあってはならない、という竹内記者の強い指導があったから。「読者は黒ちゃんのお遍路シーンじゃなくて、釣りシーンを読みたいんですよ」という説得に「本当は仕事にかこつけて釣りがしたいだけじゃ」と一瞬思ったのであるが、まあそれを口にするのも大人気ないしと思い直し、柏島案を受け入れた(笑い)。

「ベルリーフ大月」から柏島までのルートは当初、県道43号線を頭集(かしらつどい)→平山→大堂→柏島とたどる最短ルートを考えていたのだが、竹内記者の友人で柏島の黒潮実感センター長の神田優さんが「トンネルを迂回して旧道を歩くと景色がいいですよ」と勧めてくれたので、予定を変えて大堂トンネル手前の旧道に踏み込んだ。我々にとって「迂回遍路」はお手のものである。ところが行けども行けどもビューポイントは現れず、日差しと視界を遮る照葉樹のトンネルが延々と続く。涼しくて歩きやすいが、グーグルMAPが使えないので「いま自分たちがどこを歩いているのか」が全くわからない。目隠しをされて歩いている感じで不安が募る。二人とも無口になり、早足になる。腕時計も気になる。じつは3時までに宿に着かないと原稿を書く時間が削られるのだ。
 迂回路をゆうに1時間以上は歩かされただろうか、ようやく大堂山展望台にたどり着いた。ところが、この展望台からの眺望がとんでもなく素晴らしいものだった。今までの苦労を全て吹き飛ばすほどの大眺望。神田さんを恨み始めていた黒ちゃん、すぐに反省をしたのでありました。
 左は我々が昨日出発してきた叶崎あたり、右は愛媛の高茂岬あたりか。そして正面には沖ノ島と鵜来島の島影を従えて柏島がドンと居座っている。ニッポン全国の磯釣り師垂涎のパラダイスが目の前に240度の大パノラマで(あくまでも黒ちゃんの目測)展開しているのである。
 旅の終わりにこんな大スペクタクルを用意しているなんて、お大師さまもなかなかニクい演出ををするなあ、と書いてきて、「ありゃりゃ、これって昨日も書いたっけ」と赤面している黒ちゃんです。
 竹内記者のこだわる「釣りときどきお遍路」の「釣り編」の様子は、明日のこのブログで書く予定です。恐縮ですが、あと1日だけお待ちください。
黒笹慈幾




お遍路さんをえこひいきしてくれるうれしいプチリゾートホテル「ベルリーフ大月」の前で。


黒ちゃんが泊まった部屋のデッキからの眺望。ぜいたくでしょ。


ベルリーフ大月の外観。


ベルリーフ大月のすぐ下にある「エコロジーキャンプ場」。こちらにもコテージがあり、ダイビングも楽しめる。


柏島への道の途中、頭集の郵便局前で「黒ちゃーん」と見知らぬ若い女性に呼びとめられた。高知新聞の連載の愛読書だそう。今まで声をかけられた中で一番若い人だ。無条件にうれしい。


大堂山の展望台で。後ろに見えるのは断崖絶壁が続く大堂海岸。


大堂山展望台からは、柏島を中心に磯釣り師のパラダイスの大パノラマが見られる。


疲労困憊で柏島に到着。旧道の迂回遍路は、とにかく疲れます。


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