Let’s go o-henroad! 「お遍路ードプロジェクト」について

23日目「夏へんろ お大師さまも コーラ党」(2014年7月24日)

歩数 32376歩
距離 23,3km

 午前8時30分に宿舎の「足摺テルメ」を発ち、昨日の午後大汗をかいて登った坂を下る。6月の後半に窪川の岩本寺にお参りして以来、約1ヶ月ぶり、久しぶりの参拝である。新装なった第38番札所、さだ山補陀洛院金剛福寺の境内は夏の元気な日差しを受けて、ピカピカと光っていた。
 やっぱり、真言密教のお寺はいいな。独特の雰囲気があって、身が引き締まる。まずは本堂のご本尊「三面千手観音」にお参りして真言「おん、ばざらたらま、きりく、」と御詠歌「ふだらくや、ここはみさきの、ふねのさを とるもすつるも、のりのさだやま」を、そして大師堂で大師像に「南無大師遍照金剛」を唱える。次は、危うく持ってくるのを忘れるところだった納経帳を取り出し、納経所で墨書と朱印をいただく番だ。やれやれ。

 7月のお遍路ード最終日は、足摺岬の38番札所の金剛福寺から土佐清水市街まで足摺半島の西海岸を一気に移動することになった。じつは、以前から竹内記者と申し合わせていた「1日20kmまでルール」を今日は守れないかも、という予感があった。Google君で事前に調べると、本日の行程は20kmギリギリ。今までの経験から、こういう時は目的地に着いて万歩計のデータを確認すると、たいてい予定距離をオーバーしている。
「先を急がないお遍路コンビ」の黒ちゃん&竹ちゃんだから、途中で「ちょい寄り」が多い分、距離がジリジリと増えてしまうのだ。今日も足摺西海岸の見どころである「足摺岬灯台」「白山洞門」「松尾のアコウ」「臼ばえの龍宮神社」などなどにちょい寄りする予定なので、掟破りの20km越えの予感がするのである。

 足摺半島西海岸の海の色は、東海岸のそれとは明らかに違う。一昨日、通過してきたばかりの大岐の浜や以布利、窪津の海の色と、同じ青なのにどうしてこんなに違うのだろう。足摺岬灯台の向こうに展開する足摺ブルー(黒ちゃんが勝手に名付けた)の海は何か「特別な海」なのではないか。仏教でいう南方の浄土「補陀落(ふだらく)」の海と考えることもできる。そのために足摺の海は特別なブルーをまとっているのかもしれない。  いやいや、釣り人の合理的解釈では、足摺半島西海岸は断崖絶壁が多く、険しい岩場に打ち寄せる波が砕けてできるサラシの「白」と、黒潮の濃い「青」が混ぜ合わされて、独特の足摺ブルーが作られるのだ、と説明することもできる。
 しかし、補陀落の海は「音」も特別だ。潮騒というか海鳴りがすごい。今日の海は台風の余波もあって、うねりが大きく、岬から白山洞門、臼ばえあたりに打ち寄せる波の音は不気味なほどの低重音で、じっと聞いているといつまでも耳の底に残る。ついふらふらっと、海に引きずり込まれてもおかしくない気分になった。どうしても補陀落の海に葬られた死者の魂の呼び声かも、と考えたくなるのだ。おー恐ろしや。

 さて。今日の暑さは格別だった。いくら水分を補給してもすぐに汗になって出て行ってしまう、という感じである。タダの水の補給だけではカラダが納得してくれない。で、久しぶりに自動販売機でコーラを買って飲んだのだが、これがじつにウマイ。高校生の頃には受験勉強の眠気覚ましにずいぶんとお世話になったものだが、大人になってからはほとんど飲む機会がなかったのである。それが炎天下の歩き遍路を始めて、あらためてコーラの偉大さがよーく分かったのだ。
 「夏遍路、お大師さまもコーラ党」などと自動販売機に向かってつぶやく黒ちゃんでありました。これ、少し熱中症が入っているかもしれません(なんのこっちゃ)。

追伸
 最終日の金剛福寺→土佐清水市街のルートは予想通り20kmルールを破ることになりました。やはり20kmを越えるとカラダにこたえますね。今から宿の近くの銭湯「相生湯」に行って、旅の垢と疲れを流してきます。
「黒ちゃんの釣りときどきお遍路」日記、酷暑の8月はお休みをいただき、涼しくなる9月後半からまた発信を始める予定です。ここまでのお付き合い、ありがとうございました。
黒笹慈幾




とうとう岩本寺から足摺岬の先っぽまで歩いてきたな、という感慨が。


金剛福寺の本堂。やっぱり真言のお寺の佇まいはいい。つい、お賽銭を奮発してしまった。


金剛福寺の御詠歌は、なかなかいいと思う。補陀落という言葉が詠み込まれている。


大師堂の奥の弘法大師像。いいお顔をしています。


足摺岬灯台から見る補陀落の海。


足摺西海岸の海の青はこんな色。足摺ブルーと黒ちゃんは名付けたが、いかがだろうか。


臼ばえの龍宮神社から磯釣り師の憧れの釣り場「沖の臼ばえ」を望む。黒ちゃんはあっちに乗って向こうから龍宮神社を見たこともある。


土佐清水市街まであと1時間くらいのところで見つけた足湯ならぬ「足水」。暑さと歩きでむくんだ足が一気に生き返った。夏遍路には足水がいい。


本物の漫画の釣りバカコンビの看板を発見。記念撮影したがなんか妙な気分。


土佐清水の夜は「和ダイニングふかみ」で地元の新鮮なお刺身を。清水サバ、ハタ、イシダイの3種盛りで。
土佐清水市栄町8-11 tel 0880-82-0267


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