Let’s go o-henroad! 「お遍路ードプロジェクト」について

16日目「中村は歩き遍路のオアシス?」(2014年6月29日)

歩数 32116歩
距離 25,6km

黒潮町入野の宿泊施設「ネスト・ウエストガーデン土佐」を午前9時に出発し、ゆっくりウオーミングアップしながら田野浦漁港へ。30分くらい岸壁の魚たちのご機嫌を伺ったりしてから(ちなみに魚の気配なし)、地元の人に「田野浦の観音さん」として親しまれている飯積(いづみ)山の飯積寺に参拝し、広域農道を竹島へと辿り、四万十川の左岸(下流に向かって左側の岸)に突き当たったのが午後2時過ぎだった。
四万十川にかかるいちばん下流の橋「四万十大橋」のたもとで遅い昼食のお弁当を食べているときだった。
「やばいですよ陛下、このままだと20kmルール、大幅に破っちゃいますよ」
竹内記者が深刻な顔で言った。さきほどからしきりに万歩計を気にしていたが、どうやら今日のここまでの歩行距離を調べていたようである。このあと、四万十川左岸を今晩の宿がある四万十市(旧中村市)まで歩く予定なのだが、Google君によればその距離は5.3km。ここまでですでに20km近く歩いているので、最終的に20kmを大幅に超えてしまうのは確実である。
1日に20km以上は歩かないという「20kmルール」は、先を急がない「楽しいお遍路」を実践する今回の旅のために、竹内記者と黒ちゃんが決めた自主ルールである。今まではなんとか守れてきたが、今回は絶望的である。どこがいけなかったのだろうか。計画の段階では確か20km以内に収まっていたはずだが…。
「あっ!」と黒ちゃんは気付いた。今朝、宿舎に高知新聞幡多支社長の細川喜弘さんが現れて「黒ちゃんにどうしても見せたい寺がある」というので急遽、田野浦の飯積寺に寄り道することになったのだっけ。この寄り道が結果的に20km大幅超過の原因だったのだ。

しかし、飯積寺は素晴らしかった。寄り道する価値があった。細川さんはご本尊の金ピカの十一面観音像を見せたかったようだが、黒ちゃんは参道からの幡多海の眺望に大いに感動した。左は井の岬、右は足摺の山々までワイド画面で一望できる素晴らしいロケーションで、地元の人たちの隠れた初日の出スポットだとも聞いたが、納得である。
土佐市から宇佐に抜ける塚地峠の眺望の素晴らしさを以前このブログで書いたが、それに匹敵する眺めである。金剛福寺を目指して入野から下ノ加江ルートを辿るお遍路さんは、必ずこの寺に向かう山道の入口を通過する。先を急がないお遍路さんは、騙されたと思ってぜひ立ち寄って欲しい。「田野浦の観音さん、こちら→」の看板が目印です。ただし、急な坂道の直登を強いられるので、往復1時間の寄り道は覚悟してください。できれば背中の荷物は山道の入口のどこかにデポして、空身で登ることをお勧めする。

さて。昼ごはんを食べ終わった黒ちゃんと竹内記者は四万十川左岸の土手の上を、上流の中村の町(四万十市というとどうもしっくりこないので、以後この表記で失礼します)に向けて歩き出した。緩やかに蛇行する四万十川と、その途中に右手から合流する後川の合流点の向こうに蜃気楼のように中村の町が見える。午後の陽をあびてキラキラ輝いて見えるのは、疲れているせいか、素晴らしく美しい。
窪川の町から、脇道ばかり小さな集落ばかりを好んで歩いてきたKちゃんにとって、中村のような大都会は1週間ぶりである。四万十川の雄大な流れの向こうに見える中村市街がオアシスに見えた。今宵の居酒屋はしご酒が楽しみである。

追伸
1日20kmルールを破った罰かもしれないが、1ヶ月ほど前に痛めた腰の調子が昨日あたりから少し怪しくなっってきた。大事をとって、金剛福寺まで行く予定だった6月のお遍路ードを中村で終了することにしました。7月後半のスタートを予定しています。腰の調子を直して出直します。
黒笹慈幾




入野から田野浦に向かう途中の道で見つけた楽しい手書き看板。さて、いくつ字の間違いがあるでしょう。


こちらも手書きの看板。田野浦から竹島に抜ける広域農道の途中にある。お遍路さんもたくさん通る場所に設置されている。


田野浦の観音さん、飯積寺参道の駐車場からの眺望。幡多海が超ワイド画面で鑑賞できる。左手が井の岬、右手が足摺方面。塚地峠と同じ涅槃ポーズで決めてみました。


四万十川が作った肥沃な平野に広がる水田。竹島へのショートカットでそのあぜ道を歩く。四万十川の方から吹いてくる風が心地よい。


水田の稲にはもう花がついていた。


四万十川大橋の袂にある農協の直営販売所「彩り市場」に並ぶ魚のクオリティがすごい。伊勢エビ、イサギ、釣りヒラあじ、イトヨリ、レンコダイなどなど。どれも田野浦港や下田港で水揚げされたもの。お遍路の途中でなければ全部買い占めて東京で売りたいくらい。(笑い)


四万十川にかかるいちばん下流の橋がこの四万十川大橋。足摺の金剛福寺を目指す歩き遍路さんはこの橋を渡るか、河口の下田で渡し舟を使うかどちらかの方法で四万十川を渡ることになる。


はるか向こうの方に蜃気楼のように見えるのが中村の市街。これから四万十川の左岸を5kmほど歩いてあそこまで行く。歩き遍路にとっては砂漠のオアシスに見える?


素敵な木陰で釣りをしているおんちゃん発見。「何釣ってる?」「チヌや」「どう?」「さっぱりや」てな感じのやりとりでした。


午後4時、中村市内の一条神社に到着。今日は少し歩き過ぎたのか、腰のご機嫌が少し斜め気味。大事をとって金剛福寺までの予定を中村までに変更した。




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