Let’s go o-henroad! 「お遍路ードプロジェクト」について

14日目「約束はダメよ」(2014年6月27日)

歩数 23410歩
距離 18,7km

 まず最初に謝辞を3つ申し上げる。快く一夜の宿をご提供いただいた鈴の青山近恵さん、青山さんを紹介してくれた鈴共同大敷組合の組合長、谷儀光さ ん、谷さんを紹介してくれた池澤鮮魚社長の小笠原修さん、このたびは大変にお世話になりました、このブログを借りて、深く御礼申 し上げます。
 青山さん、ジャガイモの煮っころがしとイワシの南蛮漬け、ごちそうさまでした。谷さん、クロムツとイサギトビウオの鮮魚の差し入れありがとうござい ました。脂の乗ったクロムツの塩焼きは絶品でした。小笠原さん、鈴限定のわがままな民泊先捜索活動、お疲れさまでした。

 6月のお遍路ード前半のハイライトであった「鈴遠征」が無事終了したことがなによりうれしい。正直、ホッとしている。旅館もコンビニもない、AUも インターネットも通じない(原稿がうまく送れなくて竹内記者は焦りまくっていたが)小さな漁村で出会った人々のさりげないご接待 に、無縁社会東京からやってきた黒ちゃんは、いま、深く感動している。
 歩き遍路の旅とは、この地に昔からあったけれども、世知辛い時代の人波にもまれて眠っている「人の縁」や「人の情」を掘り起こす旅なのかもしれな い、と思い始めている黒ちゃんです。

 鈴を朝の6時半に出発した。いつもはもう少しゆっくり出発するのが黒ちゃんと竹内記者の「楽しい遍路」スタイルなのだが、今日だけは気が急いているので ある。まず、今にも雨粒が落ちてくるかのような暗い空である。できればぬれずに今日の目的地、佐賀中心部に着きたい。鈴の集落も同じ黒潮町佐賀だが、役場のある中心部までは20km近い。20kmは黒ちゃんの1日の限界歩行距離である。できるだけ歩く時間を 稼ぎたかった。
 もうひとつ、今日は早く着きたい特別な事情があった。昨日、佐賀温泉から鈴への道すがら出会って、釣りバカ同士意気投合して、急遽イサギ釣りをする 約束(奥さんの了解がとれたらという条件付きで)をしちゃったエリンギ栽培会社の鴨原一光さんと、午前9時から10時に佐賀港で 落ち合う約束をしていたからである。

 実は歩き遍路にとって「時間指定の約束」はご法度である。実際に歩いてみなければわからないことが多すぎる。その日の天候にも途中の道の高低差にも 到着時間は左右される。だから、この旅では「誰かと時間の約束はしない」と心に決めてここまで歩いてきた。しかし。今回は「大イ サギを一度でいいから釣ってみたい」「釣った大イサギを自宅にクール便で送りたい」という竹内記者の切実かつささやかな願いを、 慈悲深い黒ちゃんはむげに断れなかったのである。

 鈴→おさかな街道→スカイライン→熊の浦→佐賀港、の海沿いのルートは、勾配のきつい上り坂が多く大変に苦しかった。でも、途中で「ハマちゃー ん、がんばって!」と声をかけてくれたユンボのおじさんや、作業の手を止めて手を振ってくれた製塩工場の女性たちの姿に背中を押 されながら歩いた。最後は「イサギが待ってる、イサギが待ってる」と念仏を唱えながら、なんとか昼前に佐賀港に着くことができ た。
 さて、さて。イサギ釣りの結末は? 報告は明日のこのブログで。
黒笹慈幾




鈴の港前で。空はいまにも泣き出しそう。なんとなく気が急いている。


延々と辛かったスカイラインを歩き終え、熊の浦へ下る道をたどる。


黒潮町の代表産品は、天日塩。熊の浦の製塩施設「ソルトビー」前で雨仕度。


熊の浦の集落。鈴から熊の浦へは海岸沿いには道はなく、はるか稜線近くに作られたスカイラインまでいったん上がって、また下りてくるしか移動方法はなく、歩き遍路にはなかなか厳しいルート設定だったが、そのおかげでこんな小さくてステキな集落を見つけられた。


熊の浦-黒潮町佐賀間を歩くと左手にはこんな美しい海岸線が続く。さすがにお遍路の途中で降りて行くわけにもいかず、釣りバカには目の毒な風景だ。


前方の双子風の島があるところが、本日の終着点の佐賀港。あともう30分ほどか。手前は黒潮町名物「天日塩」を作っている施設。


黒潮一番館のおばちゃんと記念撮影。開店前の忙しい時なのにホットコーヒーのご接待をしてくれた。私より2歳お姉さまでした。




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