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2023.05.31 10:09

【達成しました】仁淀ブルーの聖地「にこ淵」を育む程野に「森の家」造ろう! いの町で計画「山の価値創造する場に」―EINEE高知

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グリーンパークほどの活性化協議会のメンバー。山の新たな価値を見いだす「森の家」造りにチャレンジします(写真はいずれもいの町清水上分のグリーンパークほどの)

グリーンパークほどの活性化協議会のメンバー。山の新たな価値を見いだす「森の家」造りにチャレンジします(写真はいずれもいの町清水上分のグリーンパークほどの)

 いの町清水上分の「グリーンパークほどの」に「森の家」を造る計画が進んでいます。この場所は全国トップクラスの水質で知られる仁淀川、そして仁淀ブルーの聖地である「にこ淵」に近く、自然が満喫できる場所です。そんな環境を生かし、町内の有志でつくる「グリーンパークほどの活性化協議会」が、山を自由に楽しむシンボルとして一般からのアイデアを基に「森の家」を建設する予定。5月末まで実施中のクラウドファンディングには多くの支援が集まっています。協議会メンバーは「森や山に関心を持ち、新たな価値を創造する場所にしたい」と意気込んでいます。

■異業種で活性化策

バンガローなどを備えた自然公園として1988年にオープン。施設はほぼ、当時のまま

バンガローなどを備えた自然公園として1988年にオープン。施設はほぼ、当時のまま

 グリーンパークは旧吾北村が1988年にオープン。「自然を生かした集客スポット」として、約2130ヘクタールの山に学習館や研修宿泊施設、バンガロー、キャンプサイトなどが備えられました。92年には「第16回全国育樹祭」の主会場に選ばれ、式典には皇太子だった天皇陛下が出席されました。現在はいの町の施設として、町観光協会が管理しています。

 近年では、近くの「にこ淵」が仁淀ブルーの聖地として注目され、全国から年間数万人が訪れる観光スポットとなりました。一方で、グリーンパークの宿泊者は2千人余り。にこ淵からさらに足を延ばし、自然と触れ合ってもらう機会をつくろうと、昨年7月に活性化協議会が設立されました。

毎月1度の会は異業種交流のようで、笑顔が絶えないそう。「雑談からアイデアが生まれます」

毎月1度の会は異業種交流のようで、笑顔が絶えないそう。「雑談からアイデアが生まれます」

 メンバーは町観光協会、地元農家、移住したデザイナー、アーティストら多彩な顔ぶれ。毎月1度の会合は異業種交流も兼ね、お茶会や婚活イベント、キャンプサイトにキャンドルを飾る「キャンドルプラン」などの活性化策を次々と打ち出してきました。

■常識を覆す、見たことのない家

 メンバーには旧吾北村出身者もいて、程野の山に特別な思いを抱いています。町内で建設業や農業などを手掛ける国友商事の代表取締役、国友昭香さん(66)は「程野の山には人間が手を入れ過ぎていない、ありのままの自然が残っています。昔の山の生活は森と密着していました。『SDGs』と言うと特別なことのようですが、ここでずっと営まれてきた生活です」。

 目新しい便利な施設や人気のアクティビティーで人を呼び込むのではなく、山の良さを広く伝えたい―。協議会で会話を重ねる中でたどり着いたのが、今回の挑戦「森の家」造りです。

「森の家」の建設予定地。小川が流れる静かな場所

「森の家」の建設予定地。小川が流れる静かな場所

 グリーンパークの宿泊用バンガローは1988年に完成。木の香りやぬくもりを感じられますが、メンバーたちは「ありきたりというか、見たことのある感じですよね」。「森の家」を程野の山に目を向けてもらうきっかけとするため、アイデアコンペを開くことにしました。

 テーマは「清流仁淀ブルーの聖地“にこ淵”を育む程野の森に○○な家を」。「『森にこんな家があったらいいな』いう絵をフリーハンドで描いてもらいます。子どもも大人も、プロでなくてもOKです」と町観光協会の竹村健吾さん(40)。1位を選ぶのではなく、複数のアイデアを組み合わせて、「これまでの常識を覆す、見たことのない森の家」を目指すそうです。

「シンプルに森と親しめる場所」を目指しています

「シンプルに森と親しめる場所」を目指しています

■シンプルに森と親しむ

 メンバーの間でも夢が広がっています。「入り口が2階にあったら面白くない?」「外に滑り台を付けたい」「子どもが隠れる穴も欲しいよね」。杉やヒノキ、広葉樹など、県産材をふんだんに使う予定です。

 建設予定地は1区画540円という「破格の値段」のテントサイト横。すぐ下を小川が流れ、鳥のさえずりが聞こえます。屋外炊飯場以外に施設はなく、まさに「ありのままの自然」です。

 「子どもは何もない所でも、小枝を集めて積み上げてみたり、川の石を飛び越えてみたりして楽しみますよね」と竹村さん。「森で何かを始めてもいいし、何もせずにぼーっと過ごしてもいい。森の家をシンプルに森と親しめる拠点にしていきたいです」

 クラウドファンディングの目標額は600万円。アイデアコンペは8月を予定しています。詳しくはこちら

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