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2023.03.22 08:35

桃源郷満開!菜の花100万本 住民結束し10年、人気の名所に 高知県香南市・西川花公園 

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今年も多くの見物客でにぎわう西川花公園。間もなく棚田のハナモモと桜も満開を迎える(写真はいずれも香南市香我美町中西川)

今年も多くの見物客でにぎわう西川花公園。間もなく棚田のハナモモと桜も満開を迎える(写真はいずれも香南市香我美町中西川)


 高知県香南市香我美町中西川の西川花公園で、今年も100万本の菜の花などが鮮やかに咲き誇っている。山あいの集落で桃源郷を目指した住民らが手入れに励んで丸10年。近年は約1万5千人が訪れるまでに成長し、人々が描いた夢もまた、大輪の花を咲かせている。

 約1ヘクタールに菜の花100万本とハナモモ500本、桜120本が並ぶ同公園。今週末には桜とハナモモも見頃を迎え、黄色とピンクの見事なコントラストが楽しめそうだという。

 同公園は元々、棚田と畑だった場所で、1999年に地主が桜を植樹。2013年、西川地区集落活動センター推進協議会の発足をきっかけに住民らが自らも楽しめる活動として本格的に菜の花とハナモモも植え始め、市街地から車で行けるアクセスの良さも相まって見物客も少しずつ増えていった。

 意欲を高めた住民らは、「ここを桃源郷に育て上げよう」と改めて結束。他の地区からも協力を得て40人ほどが一年中手入れに汗を流す。とはいえ、傾斜40度の棚田での真夏の草刈りなど、高齢化が進む地区にとっては大仕事の連続。ある住民は「苦労は語り尽くせん。ただ、きれいに花を咲かせ、人がいっぱい来てくれることだけを夢見てやっています」と心境を明かす。

 そんな苦労のかいあって、今や毎年3~4月の2週間ほどで約1万5千人が来訪。今年も県内外からカップルや家族連れ、高齢者グループなどが続々と訪れており、推進協議会の黒岩靖夫会長(81)は「近所の人が遊山を楽しむ普通の場所が人々の目的地となり、いろいろな人との出会いや触れ合いの場になった」と目を細める。

菜の花畑には写真撮影スポットも用意されている

菜の花畑には写真撮影スポットも用意されている

 花の観覧は午前9時~午後5時(大雨の際は閉園)。高校生以上に協力金500円を求めている。路上駐車厳禁で、係員の指示に従い臨時駐車場(無料)などを利用する。

 このほか、4月2日までの土日に市役所香我美支所(駐車可)発のシャトルバス、3月25、26の両日に道の駅やすから同公園とチューリップまつりを開催中の「かがみ花フェスタ」会場(同市香我美町岸本)を巡回する「花めぐりバス」が、いずれも無料で運行される。問い合わせは市観光協会(0887・56・5200)へ。(深田恵衣)

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