2023.03.10 08:40
幡多地域の市民活動を寄付で支援、今秋にコミュニティーファンド設立へ 高知県内2例目 林邸の運営会社が呼びかけ
地域の社会課題について話し合ったワークショップ(宿毛市中央3丁目の宿毛まちのえき林邸)
NPO法人などの市民活動団体は、社会的弱者の支援など幅広い分野で活動し、行政や企業が対応できない社会課題の解決に不可欠な存在だが、資金難で苦労している団体も多い。
宿毛まちのえき林邸の指定管理者「まちづくり会社ドラマチック」は昨年6月、全国コミュニティ財団協会(岡山市)から助成を得て、幡多地域での構想を具体化。宿毛市の行政や企業、商工会議所などに協力を求めるほか、地域の社会課題を住民たちと共有するワークショップ(WS)を2月から月1回のペースで開催し、認知度を高めようとしている。
2月21日に開いた初回WSには同市や大月町などから約20人が参加し、子どもや親の孤立や貧困への支援について話し合った。同市で子ども食堂などを手掛けるNPO法人の江口千代美代表(77)は「事業継続にはお金の問題がついて回る。(資金源が)有志のものだと意欲が高まりそう」と歓迎する。
ドラマチックの今村ひろゆき代表(40)は「豊かに暮らせるまちづくりを広げるために、住民たちがより主体的に地域課題に向き合い、一緒に解決に向けて取り組める仕組みを作り上げたい」と意義を説明する。
支援は5千円から受け付け可能で、10月までに設立に必要な資金計300万円を募る方針。その後は年間2千万円の調達を目指し、「幡多の各自治体とも協議を進めたい」としている。問い合わせは今村さん(090・9370・7804)へ。(坂本出)