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2023.02.21 08:40

〝動く学級通信〟が好評! 児童の様子を動画で発信、高知県いの町の伊野小 パスワード付きでセキュリティーもOK

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タブレット端末で教室内の子どもたちを撮影する吉良優祐教諭 (写真はいずれもいの町の伊野小学校)

タブレット端末で教室内の子どもたちを撮影する吉良優祐教諭 (写真はいずれもいの町の伊野小学校)

 学校生活を送る子どもたちの様子を動画撮影し配信する〝動く学級通信〟作りに、高知県いの町の伊野小学校の教員が取り組んでいる。保護者はスマートフォンでQRコードを読み取って見る仕組み。新型コロナウイルス下で、行事への参加に制限が多かったこともあり、「子どもの素の日常を知れる」と好評だ。

 同校で最初に動画提供を始めたのは、吉良優祐教諭(33)。吉良教諭は10年前から担当クラスの様子をDVDにまとめ、年度末に各家庭に配布するなどしていた。2021年7月の校内研修会でQRコードなどの作成方法を学んだ際、「学級通信にQRを付ければ、子どもの姿を定期的に保護者に見てもらえる」とひらめいた。

動画を編集する吉良教諭

動画を編集する吉良教諭

 早速、タブレット端末で掃除や授業、給食の様子を撮影し、約5分の動画を作成。配布する紙の学級通信にQRコードを入れ始めた。不特定多数が見られないようパスワードを設け、セキュリティーにも配慮した。

学級通信に記されたQRコード

学級通信に記されたQRコード

 当時同校は、コロナ禍で参観日や家庭訪問を見合わせ、保護者との関わりが薄くなっていた時期。「きっと喜んでくれる」と思い、21年度末までに13本作った。昨年7月には、吉良教諭の取り組みを校内に広げようと岡林康雄校長(63)が研修会を開催。前後して教員7人が動画や写真の撮影を始め、校内で動く学級通信作りの輪が広がった。

保護者の反応は上々で、1年生の児童の母親(33)は「他の友達との関わりがよく分かり、何より安心感を持てる」。6年生の母親(48)も「家族みんなで見て一緒に笑っている。音楽会や持久走大会の動画は、練習から本番までの様子が撮影され、子どもの成長の跡を確認できて感動した」と喜ぶ。

 「子どもの頑張りや良い部分を見て親御さんが褒めてくれたら、子どもの自尊感情が高まる。教育効果を感じる」と吉良教諭。6年生を受け持つ22年度の動画作成は約50本に上る。

 岡林校長は「時代にマッチした取り組み。これから多くの教諭にスキルを身に付けてほしい」。デジタル技術を介した開かれた学校づくりに期待を込めていた。(谷川剛章)

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