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2022.12.09 08:46

「お母さんがいない!」子どもパニック、逃げ惑う外国客に「ヘッドダウン!」 高知空港でユニークな地震避難訓練 日航と慶大生 

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「ここは安全じゃない」と叫ぶ避難者に付き添う日本航空のスタッフら(南国市の高知龍馬空港)

「ここは安全じゃない」と叫ぶ避難者に付き添う日本航空のスタッフら(南国市の高知龍馬空港)

 日本航空と慶応大学の学生が8日、高知龍馬空港で南海トラフ地震を想定した避難訓練を行った。外国人や子どもを演じた学生らはビルから逃げ出そうとするなど「最悪の行動」を次々と取りだし、スタッフは緊張した表情で対応に追われた。

 訓練は、防災教育などが専門の大木聖子・同大准教授が昨年に続いて監修し、学生42人と同社スタッフ25人が参加。「震度7の地震が発生し、40分以内に津波の第1波が到達する」という想定で始まった。

 揺れとともに、「お母さんがいない」と不安がる子どもや、ビルの外に逃げようとする外国人が続々と。スタッフは「伏せて」「ヘッドダウン!」と大声で指示し、避難場所の屋上デッキに向けて「フォローミー!」「こちらへ」と案内した。

 階段で転んでけが人が出る設定もあり、無線でやりとりして担架代わりの布を手配するなど、てきぱき対応。デッキでけが人の状態や人数を確認し、パニックになった客をなだめて回った。スタッフの中川夏鈴さんは「前回は『声掛けが優しすぎる』と言われたので、今回は体を引っ張って避難させた。終わってほっとしてます」。

 有田早苗・高知空港所長は「スタッフ間で場所の呼び方が統一されていないなど課題もあった」とし、大木准教授は「みんな、毅然(きぜん)とした態度で対応できていた。今後も訓練を重ねてほしい」と話していた。(加藤風花)

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