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2022.08.20 08:40

土佐の「いだてん」頂点 岡林結衣「行っちゃえ!」 全国中学校体育大会

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【女子200メートル決勝】25秒13の県中学新記録で優勝した大津の岡林結衣=右端(福島市のとうほう・みんなのスタジアム、静岡新聞社提供)

【女子200メートル決勝】25秒13の県中学新記録で優勝した大津の岡林結衣=右端(福島市のとうほう・みんなのスタジアム、静岡新聞社提供)


 土佐の「いだてん」が、福島の大地を駆け抜けた。女子200メートルの1年生岡林結衣が、予選、決勝とも県中学新の快走。3年生7人のトップスプリンターを振り切り、全中陸上では、高知県勢47年ぶりの頂点に立った。

 昨夏の全国小学生交流大会100メートルを歴代最高タイムで制し、注目を集めた“スーパー小学生”。周囲が認める大舞台での強さは、中学でも変わらなかった。決勝8人で、大会前の持ちタイム比較では最下位だったが、「100メートルのつもりで行けるところまで行っちゃえ!」。順位やペース配分なんて考えず、全力で飛び出した。

 スタートのリアクションタイムは0秒149のトップ。天性のばねを生かしてぐんぐん加速し、カーブから直線への入り口でもスピードは落ちない。100メートル付近で体二つ分リード。3年生の猛追を受けた後半は「距離も長くて疲れた」。最後は100分の6秒以内に4人がひしめく大混戦を、自己ベストの25秒13で勝ち切り、「『びっくり』が上回ってしまって、実感がなかったんですよう」と笑う。

 専門は100メートル。陸上の幅を広げようと跳躍にも挑戦中だが、200メートルは専用の練習はおろか、レースも県体や四国総体で走っただけ。「いろんな種目をやりたい」と思い切って200メートルと400メートルリレーへの出場を決めた。

上位入賞の選手たちと一緒に表彰式で笑顔を見せる岡林結衣=左端(福島市のとうほう・みんなのスタジアム、熊本陸上競技協会提供)

上位入賞の選手たちと一緒に表彰式で笑顔を見せる岡林結衣=左端(福島市のとうほう・みんなのスタジアム、熊本陸上競技協会提供)

 背中を押してくれるのが、短距離で切磋琢磨(せっさたくま)する姉の沙季(県安芸中3年)や、全中400メートルリレーで県勢初の決勝に進んだ兄の大智(高知農高3年)の存在だ。今回も女子100メートルに出場する姉が支えてくれた。

 1年生で200メートルの日本一になったが、「しんどいんで、連覇とかは思いません」。おっとり、にこにこ。マイペースぶりは、大好きなかけっこに出合った小学生のままだ。「やっぱり走るのって、楽しい。もっといっぱい『楽しい』を味わいたいな」。まだ陸上人生は始まったばかり。伸びしろは無限大だ。(横田宰成)

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