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2022.08.19 08:38

「よしおさん」が倒れない 中土佐町の豊漁、豊作占う伝統行事 半年以上立ちっぱなし

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やや傾いているが倒れていない「よしおさん」(中土佐町久礼)

やや傾いているが倒れていない「よしおさん」(中土佐町久礼)

 毎年旧暦1月14日に竹を海中に立て1年の豊作、豊漁を祈願する高岡郡中土佐町久礼の伝統行事「よしおさん」が、半年以上たっても地域の話題に上っている。竹が沖側に倒れると豊漁、陸側だと豊作になるとされるが、いまだ倒れていないからだ。早ければ翌日にも倒れるはずだった「よしおさん」。住民らは「きょうも元気に立っちゅうねえ」と見守っている。

 同町史によると「夜潮(よしお)さま」とも呼ばれる。地元青年団が海に入り「よしおさん」と称する飾りを付けた竹を立てていた。同じような行事は須崎市野見の「潮ばかり」があり、高岡郡四万十町志和でも行われている。

 近年は青年団に代わり久礼漁協が行い、今年は2月14日、十数人で高さ約10メートルの竹を立てた。

 ただ、例年竹を立てていたふるさと海岸が工事中のため、今年は近くの旧久礼漁協前に場所が変更された。現地は堤防に囲まれており、強風や高波の影響を受けにくい。遅くとも5月ごろには倒れていたという「よしおさん」は、少し傾きながらも、しっかりと立ち続けている。

 「しばらくしけがなく、ここまで長く残るのは珍しい」と、行事の世話人をしている同漁協の青井安良理事(76)。「神事なので人の手で倒すわけにはいかない。まだ半年あるき、そのうち倒れるろう」と話している。(富尾和方)

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