2022.08.14 08:31
「大文字」厳かに 伝統の送り火 高知県四万十市
暗闇に浮かび上がった大文字(四万十市間崎)
同地区が旧暦7月16日に営む盆行事。地区を四つに分けて持ち回りで行っている。一條教房(のりふさ)の息子、房家が京都を懐かしんで始めたなど、由来は諸説ある。
この日は住民20人が、山の斜面約25メートル四方でまきを「大」の形に組んだ。午後7時ごろ、灯油と布を入れた竹に火を付け、書き順通りにまきに点火。
「大」の文字が夜空を染めると、住民らは「きれい。思ったより大きい」「来年は俺らの番やねえ」としみじみ。今年の送り火を担当した同地区中央組の伊賀原良文さん(72)は「山の上にいても、見に来ている人の姿は分かる。無事に火がついて良かった」とほっとしていた。(河本真澄)