2024年 04月25日(木)

現在
6時間後

こんにちはゲスト様

高知新聞PLUSの活用法

2022.08.11 08:38

高知県津野町で協力隊OBが燻製工房 独自の強い香り人気

SHARE

 燻製工房を切り盛りする嶋祐也さん=右=と彩香さん(写真はいずれも津野町の自家製スモーク工房CaCooo)

燻製工房を切り盛りする嶋祐也さん=右=と彩香さん(写真はいずれも津野町の自家製スモーク工房CaCooo)

 高岡郡津野町の地域おこし協力隊OBが、町内に燻製(くんせい)工房を設け商品作りに励んでいる。最初に商品化したスモークナッツが好評でリピーターも。ラインアップにチーズも加え、7月には工房で直売も始めた。

 嶋祐也さん(32)=北川。千葉県佐倉市出身で大学卒業後、都内や名古屋市でオフィス用品の営業職をしていた。ただ、自然が大好きでキャンプが趣味の嶋さんは「便利すぎる都会より、自分で好きに手作りできる空間に行きたい」と移住を模索。そんな時、たまたま目にした四国カルストの写真に導かれるように2019年5月、津野町の地域おこし協力隊員になり、観光振興に取り組んだ。

 キャンプ料理でもある燻製作りはもともと得意だった。将来の仕事にできないかと、同年12月にスモークナッツの製造を開始。町内の道の駅などに置いたところ、徐々に売れ行きが伸び、手応えをつかんだ。

 21年7月に芳生野乙の空き店舗を借り、「自家製スモーク工房CaCooo(カコ)」を開設した。クラウドファンディングで改装資金を募り、今年7月に直売を開始。妻の彩香さん(31)と切り盛りする。
チーズの燻製具合を見る祐也さん

チーズの燻製具合を見る祐也さん


 燻製は食材によって機材やチップを使い分ける。温度の管理が出来を左右するといい、ナッツは強火で10分程度、チーズは半日かけて低温で仕上げる。

 嶋さんの燻製は、一般的な市販品よりはるかに強い独特の香りが特長。独学で香り付け手法を確立し「濃香(のうこう)」のブランド名で販売している。スモークナッツは、酒のつまみとして雑誌で紹介されるなど癖になる味と香りが人気。県内の約20店舗が扱い、町のふるさと納税返礼品にも選ばれた。

 営業は土日のみ(午前10時~午後3時)。定番のナッツやピスタチオのほか、店頭販売限定の燻製チーズを使ったキッシュ(600円)も。「町特産のアメゴなど地元食材での燻製作りにも挑戦したい」と嶋さん。「たくさんの人に燻製に興味を持ってもらい、県外にも販路を広げたい」と意欲を見せている。(富尾和方)

高知のニュース 津野町 グルメ 地域おこし

注目の記事

アクセスランキング

  • 24時間

  • 1週間

  • 1ヶ月