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2022.07.06 08:40

コンテナは旅の基地 「カフェ*バー今日も」(高知・大月町)―フォっトけないす

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バイクで各地を旅してきた奥浜直幸さんと優子さん夫妻。コンテナの中から愛車が3台出てきた(写真はいずれも大月町弘見)

バイクで各地を旅してきた奥浜直幸さんと優子さん夫妻。コンテナの中から愛車が3台出てきた(写真はいずれも大月町弘見)


 幡多郡大月町の弘見川のほとり。週末限定で開く「カフェ*バー今日も」の敷地内に、1台のコンテナがどっしりとたたずむ。物置かと思いきや、扉を開けるとそこは大人の趣味世界。店を営む奥浜直幸さん(54)、優子さん(44)夫妻が、愛してやまないバイク旅の発着基地だ。

カスタム作業のスペースも確保したコンテナ内

カスタム作業のスペースも確保したコンテナ内

 まず目を引くのは、直幸さんの愛車、イタリア・モトグッチのV7レーサー(750㏄)。シルバーのガソリンタンクは顔が映り込むほどぴかぴかだ。一回り小さいホンダのクロスカブは赤と黄色の2台。キャンプ道具を積むボックスやバッグ、風防などを取り付けて旅仕様にしてある。店とは別に自動車の電装部品整備業も営む直幸さん、カスタムはお手の物という。

 夫妻は元々、兵庫県在住で、全国各地を旅してきた。時には1日500キロを走破。直幸さんは「苦労して目的地にたどり着いた時の達成感。なにより自由」とバイク旅の魅力を目を輝かせ話す。

ピカピカに磨かれたイタリア・モトグッチのバイク

ピカピカに磨かれたイタリア・モトグッチのバイク

 2人が大月町を初めて訪れたのは15年ほど前。ふらっと立ち寄った泊浦漁港で住民に声を掛けられ、酒を酌み交わして意気投合。その後も交流は続き、年に1度は町に足を運んできた。「壁をつくらず接してくれる人の良さが、他の土地にはない魅力に感じた」

 豊かな自然が育む食材にも引かれ、ここで飲食店を開きたいと思うように。昨年1月に移住し、今年1月に願いをかなえた。

 コンテナは、前の店のオーナーが物置として使っていた。3カ月かけてたまったほこりを払い、愛用の工具を備え付け、空調も整えた。一角に置かれたカメラやサーフボードが多趣味ぶりを伝える。カフェ店内では自転車4台もインテリアに。かつてはサイクリングでも淡路島1周などを楽しんだそうだ。

カフェバーの壁には自転車も飾られている

カフェバーの壁には自転車も飾られている

 店では町産の魚や豚などを使った料理を出す。住民や移住者仲間、旅人が集まり、リピーターも増えてきた。忙しくなった半面、旅に出る時間は減ったが、「旅先でたくさんの人たちによくしてもらってきたから、今度はもてなす番です」と直幸さん。「コンテナの屋根からひさしを延ばして、テラス席を作りたい」と、次の〝カスタム〟を思い描いている。(宿毛支局・坂本出)

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