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2022.06.02 08:38

牧野博士の書斎再現へ 資料山積「研究への情熱伝えたい」 東京の記念庭園 寄付募る 

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自宅の書斎で研究に没頭する牧野富太郎博士(1956年1月)

自宅の書斎で研究に没頭する牧野富太郎博士(1956年1月)

 牧野富太郎博士が晩年を過ごした東京・練馬区の区立牧野記念庭園に現存する書斎で、室内の様子を再現する事業が進められている。生誕160年を迎えた今年、積み上がった資料などから植物研究への熱意を伝えようと区が企画し、寄付を募っている。来春、牧野博士をモデルとしたNHK連続テレビ小説「らんまん」が放送されるタイミングでの公開を目指す。

 牧野博士は64歳で練馬区に居を構え、1957年に94歳で亡くなるまで暮らした。自宅跡は58年に区立の記念庭園となった。

 牧野博士は全国を歩いて約40万点の植物標本を収集した。90歳ごろからは自宅にいる時間が長くなり、庭の植物を採集したり、書斎で標本を整理したりして過ごした。

牧野記念庭園に現存する書斎と書庫(東京都練馬区)

牧野記念庭園に現存する書斎と書庫(東京都練馬区)

 書斎は書庫と合わせて約19平方メートルと、こぢんまりした造り。近くで生まれ育ち、牧野博士が亡くなるまで頻繁に遊びに来ていたという額賀彪(たけし)さん(75)=さいたま市=は「山積みの資料に囲まれ、背中を丸めて本を読んでいた」と話す。

 建物や書棚、机などは当時のまま保存されているが、書籍や植物標本は高知県立牧野植物園や東京都立大学の牧野標本館に寄贈されている。

 寄付の目標額は500万円で、資料などのレプリカを並べて当時の様子を再現する。来年2月末まで受け付けており、寄付者は一般公開前に見学ができる。区の担当者は「資料で足の踏み場もなかったと言われており、そうした研究への情熱を伝えられれば」と話している。

 問い合わせは練馬区みどり推進課(03・5984・2418)へ。(浜崎達朗)

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