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2022.05.30 08:45

高知市民は白菜漬け大好き 消費額・量とも全国トップ 21年総務省家計調査 昔の食文化残る?

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しゃきしゃき、さっぱり。さまざまな白菜漬けの商品が並ぶ橋田食品(高知市五台山)

しゃきしゃき、さっぱり。さまざまな白菜漬けの商品が並ぶ橋田食品(高知市五台山)

 「高知県民が好きな食べ物」と聞いて、ぱっと思い浮かぶのはカツオだろう。ところが高知市民には、さらに別の好物もあることが判明した。「白菜の漬物」だ。各地の家庭が何をどれだけ買ったかを調べた2021年の総務省家計調査で、1世帯当たりの支出額・購入数が共に全国トップ。カツオ同様、全国平均の倍以上の値をたたき出していた。

 「えっ、本当!?」「カツオは聞くけど白菜漬けも? まさか」。〝全国一〟の報を聞いた人々は、一様に驚いた表情。家庭で食べるかを尋ねると「一晩で一袋を食べ切って、妻に怒られた」「酒のさかなにちょうどいい。冷蔵庫に欠かさない」。確かに、多くの人が白菜漬けが好きだと答えた。

 平均の2倍超
 総務省の家計調査は都道府県庁所在地と政令指定都市の計52地点で、1世帯(2人以上)当たりの品目別年間支出金額、購入数量などを調べたもの。21年調査によると、高知市民はカツオに7882円(4755グラム)をかけており、いずれも全国で断トツだった。

 さらに、白菜漬け(キムチなど含む)も支出額、購入数ともに全国トップ。金額は1721円をかけており全国平均の2・9倍。購入数は1872グラムで全国平均の2・2倍となっていた。

 ほかの漬物はどうか。高知市民の21年の支出額で見ると、大根漬けこそ4位だが、梅干しは下から6番目、「他の野菜の漬物」は最下位。同じ漬物でも大きな差があった。

 過去15年の数字を拾ってみても、白菜漬けは高知がほぼずっと首位に立っていた。

 売れ行き突出
 何がそんなに、高知市民を白菜漬けに駆り立てるのか。

 県内スーパーの担当者は「なぜかは分からないが、断トツで売れる」とし、「昔の漬物は足が早かった。県外品があまり入ってこない中、よく作られていたのが白菜だったのかも」と推測。夏場には水ナスやキュウリも出るが、白菜は年間を通じて数字が落ちない〝優等生〟と話した。

 土佐伝統食研究会会長で県立大学名誉教授の松崎淳子さん(96)も「よそも同じぐらい食べゆうかと思いよった」とびっくり。「昔は食事を締めくくる大事な食品やったきねえ」と振り返った。

 松崎さんによると、高度経済成長期以前の食卓にはおかずがとても少なく、米や麦、芋などが文字通り主食。「自分も女学生の頃は1日3合くらい食べよった。ごはんをきちんと食べ終えるには、お漬物がうんと大事でねえ。おかずはお金かかるけど、漬物はそんなにかからんし」。漬物店で買う人も自宅で漬ける人も多かったそうで、「それが今も食文化として残っているのかも」と話した。

 漬物を半世紀以上製造販売する橋田食品(同市五台山)の橋田照喜社長(85)も「白菜漬けは癖がなく〝はずれ〟がないからかな」と首をひねった。

 35品ほどを作るが、中でも白菜の浅漬けやキムチの売れ行きは突出しているという。

 結局のところ誰にも理由は分からなかったが、とにもかくにも高知市民は白菜漬けが大好き。橋田さんは「買った後にぬかに漬けたり乳酸菌を入れたり、家庭でアレンジするのもおいしいですよ」とにっこり。「えい味にこだわって作り続けたい」と語った。(森田千尋)

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